食った後すぐに、気持ちも温かいうちに
新鮮な空気をパックに詰めて
届けたい、この想い
とか言ってた俺、いつの間にかいなくなってた。
毎日毎日投稿して、なんなら週6で投稿しても「まあちょっとずつ消化してますね」みたいなペースで。溜まりに溜まったものが少しずつ減っていく、というのはいいことなんだろうが、せっかちな俺にとっては辛抱堪らんものがあった。
はずだった。ほんと、そのはずだった。
どう考えても「ストックとか余剰なんて無い方がいい。プレッシャー、感じない生き方がいい」とか言っておけばまあ自分のサガというものをただただ肯定できるし、なんなら俺はあの頃の、食後に湧き上がるパッションと狂気(自己申告すると滅茶苦茶ダサい)を武器にして再度Instagram駄文界の頂点に君臨したかった。ブログでも頂点極めたかった。
はずなのに、今やインスタ読んでて一番面白いのは割と近場に住んでいるはずの麺リフトお姉さんのラーメンと全く関係ない散文詩であり、「俵万智か?」なんて勘違いしながら俺はティッシュを噛んで「ローション多めのティッシュは滑り心地がいいなぁ」ってんで悔しさを紛らわしている。
ブログは結局ブロガー同士で繋がらないといまいち盛り上がらない。フォローしてきた人も、フォローバックしないとすぐにどこかに消えていく。
というわけだ。今日の段階でストックはあと2。どうしてこういうことになっているかというと、
絶賛抑うつ復活って感じだからだ。
これは何が原因かもそもそもわからない。ストレス感じていることなんか本当に不明。朝起きて、のびのびと仕事をして、夜にはビールを飲み、煙を燻らせ(この表現は最悪である)、『俺の家の話』全話を一気に2日かけて観たりしているから、なんてことないはずなのに。
考えられる可能性としては花粉症の薬か。動悸みたいなものをもよおすこともあるし、なんならもうずっと頭痛してるし、多分去年の今頃みたいな発熱もしてるけどまあ微熱だし関係ない。吉祥寺◯ニクロの体温計はいつだって俺を見逃してくれる。
そんなこと言ってもなんか俺、変に忙しいし。ピンポイントでアポ重なって翌日暇とかよくあるし。この日もこの日だ、俺は高円寺でビールを飲む約束をしていた。その後に荻窪でシーシャを吸いながら仕事をする予定も入った。貧乏暇なし、とか言いながら金が飛んでいくばかりの状況に頭をもたげてしまっていたんだけど。
「2年ぶりに味噌っ子になりたい」とか言ってきた元100キロの男の要求には抗えなかったんである。
こ、
こ、これは!?!?!?
一瞬己の色彩感覚を失うほどの鮮やかな赤。朱とも紅とも言えてしまうのではないか!?
なんて、別に自問自答していなかった。
言わなくてもわかると思うが。
まずは味噌ポタージュスープから麺引っ張り出してズルっとやれば嗚呼…甘い。しょっぱい。複雑で濃厚な芳香が口の中を満たしていく…そして生姜が鼻をちくちくしている。
赤い方からズルっとやれば嗚呼…バカうま過ぎてむせた。最低野郎たちもびっくりなほどのむせっぷりに、隣にいた男は引いていた。
それでも幸せなんだ俺は。
ちゃーしゅーめしも最高の具合。
元100キロの男からなんかパスもらって俺はキンタマを装備。
一刀両断…大成功。
最高の汁だったが完飲は回避。だって夜だからね。
サクッと完食フィニッシュムーブ深々と会釈して退店!
そのまま吉祥寺まで徒歩で帰宅。
「また来週」って聞こえてきたけど、期待には応えられんかった。
その時俺は知るよしもなかった。まさかスタジオカラーの前、めっちゃ通ってたなんてな…