ラーメン二郎 仙川店 「大ラーメン」
事件は起こる。
思いもよらぬ事件が。
しかしそれはアグレッシブに、機会を求め、動き続けるからこそ出会うアクシデントであり、トラブルであり、良い意味でのイベントだ。
だから俺は今日も歩く。歩き回る。だが俺は何かを求めて歩くわけではなく、ただ歩く。
とはいえ単に日銭を稼ぎ、飯を食い、寝て過ごすことではない。俺は馬券を買い、音楽を聴き、フットボール…は忘れかけていたが、プロレスを見て好きな女と過ごしたい。
そして仕事の目標を見つけ、俺は、このよくわからんブログでたまに、また訳の分からんことを言い続けることを誓う。
よくわからんことを言い続けたい。
読んで役に立つことなんかひとつたりとも書いてやるか。俺は日記の如く、エッセーの如くこの書物を書き上げる。自虐と自慢と、一握りのユーモアを交えて。
と思っていたら出会ってしまったのである。
事件は起こる。
店の前に到達する俺。食券機に向かおうとする。
前に並んでいた西洋人男性と日本人女性のカップル。
日本人女性が気づく。食券を先に買うんだ、と。
俺は「食券買って元のところに並んだらいいですよ」と、なんとなくアイコンタクトで伝える。
西洋人男性は日本語が読めない。食券機の表示もわからない。
「スモール?ミディアム…?ラージ…」
女性はスモールを押す。「少なめ」のボタンを、割と迷わず、澱みなく押す。
男性はラージを押そうとする。女性は止める。彼は決めあぐねている。
俺は口が開く。
あまりにも無謀すぎるアレに口が開く。
西洋人男性がボタンを、大のボタンを押した瞬間
入り口に立っていたおっさんと俺の口から出た声は
「あ゛ー!!!!!!!!」
であった。
店内のラーメンを今更見てドン引きするカレシ。戸惑う彼女。店内を見渡すカップルよ。
「え、アレで小?」
"wa-ho..."
それだけでぶち上がる俺たち。
「麺量変えてもらったらいいですよ。」余計なお世話を伝える俺たち。
そしてなぜ俺は大のボタンを押してるのだ俺よ。
盛り付けされていく俺の丼の麺量(自慢)を見てドン引きしているカップルを見てニヤニヤしてしまった典型的老害ジロリアン(自虐)は俺だ。
そんなことよりもこの日一番面白かったこと。
それは
横に座った学生風の男性が俺のラーメンにスマホのカメラを向けて
「写真撮っていいですか」と言ってきたことであった。
こ、
こ、これは!?!?!?!?!?!?
どうせならピースして写り込めばよかった、とか思ったのも束の間。
久々に目の前に現れたブツにアドレナリンがドバつく。
テッペンのアブラで口を滑らせクタ野菜を食う。矢張りここは特別。久々の感覚だ。
麺引っ張り出してズルっとやれば嗚呼…
美味すぎる!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
お醤油感バッチリ。根菜の味。アブラのコーティングがボソつく麺を勢いよく滑らせる。
これだよこれ、、、
ブタ切れの仙川はなぜかブタ一個の質量が跳ね上がるバイアスがかかる。
うむ!硬くもなくしっかりしっとり食べやすくそしてうめえ!!
色々引き当てすぎたな…
当然黒胡椒かけて最高の煮トンテキ。
麺に赤いのぶっかけて堪能した!!!!!!
大満足完食フィニッシュムーブ軽く会釈して退店。
現場にいた人間は全員店内に残したまま
俺は吉祥寺に向けて北上した。
歩きスマホの悪性をわかっていながらも
アホどもに向けてLINEで事の顛末を伝えずにはいられなかった。
仙川最高!