ラーメン二郎 神田神保町店 『冷やし中華っぽいの大 味玉』
昼までゆっくり寝ていよう
そうなることができないのは我々勤勉バンドマンである。
飲みすぎた翌日でも朝10時からスタジオに入るし、そのためにしっかりと睡眠をとり、朝は早めに起きて走り込みと発声練習を欠かさない。歌詞の予習をしてスタジオについてセッティングを2分で終わらせ音を出し俺はドラムスアヒトイナザワ、などと言うところまでが俺の妄想都市吉祥寺である。
当然飲み過ぎ、ギリギリまでふて寝、朝飯がわりにスムージーであった。
胃がいてぇ。
とかいいながら問題は今日の通知。
髭レーダーにて匂いを嗅ぎつけた北千住の男から入電。完全にトンカツハスリングの予定だった私もバンド練後に「実家に帰らせていただきます」と。
着いてみれば…なんでこんなに空いてんだと。
中に入ってみれば「並ぶの怖くて告知早めにできなかった」などと店主悲鳴を上げており、並びほぼなしで待って入店し「普通の大で…」などと伝えても全く意味がないわけで。
食券出してももう俺、いくらの硬貨を出したかも覚えておらず、俺、この店ではもう客云々の言い訳など一切通じないなという事にビンビンとエクスタシーを感じざるを得なかったのである。
こ、これは!?!?!?
見た目いつも通りと変わらず…汁があるか無いか、なんてのは通常営業でもよくある事であるわけだし、
「汁少ねえから麺多目に入る」とか嬉しそうに話しているこの店主の顔を見て仕舞えば「喜んで食わせていただきます」と言わざるを得ない。
天地返してズルッとやれば…完全に、何の変哲も無い冷やし中華完成、というわけであった。
うん、もっと豚とお野菜感じたかったな。
ただしブタ…あんたはいつも通りの量入ってるし、ニンニクをこの冷や中汁に溶かせば割と完璧なほどキマった。あとは麺…おめーらを退治するだけだ。
味玉は俺の好きなミディアム茹で具合だった。トローっとしたやつばかり食っていたせいでなんとも言い難いところはあるが、冷やし中華に玉子がない、ってのもそりゃ風情がない。
唐辛子ぶっかけると汗が吹き出、さらに風情を感じることとなる。
唐辛子ぶっかけて終わりだ!とか思ってたら隣に座ったモヒカンからとんでもないデカさのブタきた…きついよお〜とか言ってたら厨房から「嬉しそうだな」とか言われて愉快でしかない。
大満足完食フィニッシュムーブ「足りた?」喰らいつつ深々と会釈して退店。
不機嫌な髭と汗だくのモヒカンに軽く会釈して俺は新木場に向かった。
グッドバイブスにアレしながら音楽を楽しみアレしていた。
cero、よかったぜ。