やっぱりニンニク臭いおじさんはダメですか?
ダメ?
ダメですよね。そりゃあダメです。何がってまぁ本当に色々とアウトです。
加熱したってダメです。生よりマシですけど、香ります。というより臭います。
何がだめか、ってね、これ食ってそのまま映画館まで行かなきゃならないっていうことがまずもうアウトなわけですよ。
強引にスケジュールをねじ込む俺。我慢できない俺。ダメ?やっぱり、ダメだよね?
前日は我慢しました。昼食は家で適当に飯を食い、夕方まで仮眠。心配された膀胱への懸念は全く問題なく、俺の身体から水分を抜いていったのは尿ではなく、涙であった。
ほぼほぼ23年に渡る俺の心を蝕んでいった強大な蟲は、確実に浄化され、色鮮やかな蝶となって心の中を飛び回っている。俺の心の万人とのにらみ合いは10年続き、友好ムードも築くことができそうだと思っていた。
それが8…9年前の事件をきっかけとしてヤツは暴れ始めた。心の天井をぶち破り、降りてきた6番目の天使はヤツに絶望の槍を2本突き刺した。
あの瞬間から俺はすべてを忘れ、パチ屋の前を通る度に舌打ちをし、スパロボでもあえて「人造人間どもなんか使うか!!あっ、いや、ガオガイガーは使います」なんて言いながらも少し忘れられない想いを抱いていたような気がしないでもない。
忘れたい思いがあったはずなのに…あのクソヲタクがスターウォーズEP9をうちで見なければ、こうならなかったはずだ。
人間は成長する。身体だけではなく、「成長」と呼べる心の変化を迎え入れることができるのかもしれない。
それを実感するたびに感動として、心に残る想いを抱きしめていられることを俺は「喜び」と称したい。
だってハイパーエモい連中からの連絡が止まらないんだもの。みんな一様に何かしらの変化を受け入れざるを得ないんだな、と思うと感動するじゃないか。
感謝するぜ。お前と出会えたこれまでの全てに!
そして陳謝するぜ。ニンニク臭い俺の口について!!
こ、
こ、これは!?!?!?
魔窟荻窪の最終兵器。天下一のアッパー系毒ガス製造工場。
おお、中央線まで香ってきやがる…生きていることを実感するぜ。
ズルッとやれば嗚呼アアアアアアアアッッッツ!!アッッツゥィ!!アッッッツゥゥイ!!
バカ熱油膜スープで油通しされたツルピロ麺が最高を届けてくれる。
俺が…ニンニクだ!!
黒胡麻ぶっかけられたお肉どもをかけ集めて食らい、食せばトランザム発動で質量のある残像(湯気)すら生み出していくのはもはやお家芸か。
美味すぎる…俺、このブツ大好きだな。
堪能した。サクッと完食お会計軽く会釈して退店!!
荻窪駅のニューデイズでブレスケアとお茶を買い、そのまま立川に向かった。
前から三列目ど真ん中、両サイド前方空席のベスポジで相変わらずおしっこの心配がない雰囲気を呈しながら見た。
ありがとう。そう呟いて俺は涙を拭いた。ハンカチで。