じゃあニンニク臭いおじさんはどうすか?
ダメ?
ダメですよね。そりゃあダメです。
というものの、なんか「まあ加熱したらOKでしょ」とか思っていたのも束の間。
「お前…またニンニク臭くねえか…」などと怒られては「俺はもう家自体がニンニク臭いので、クビになっても仕方ないです」なんて心の中でつぶやきつつ涙を流しながら「クビだけは堪忍してええ」などど言って首を繋ごうとしていた。
なんだか甘酸っぱい思いを抱きながら、俺、どうも「そろそろニンニクから脱却しないと死ぬ」とか思ってはまあなんというかすぐに忘れる。
どうしてこんな人生になったのか。
不可解である。流石に生のニンニクを食うことだけは避けておいたものの、そんなことは大した問題ではなかった。前日の昼に生ニンニクを食えば、なんというか「そんなことは関係ない」というのは俺の問題ではなかった。
じゃあなんだ…俺はどうすればいい?
教えてくれ五飛…ゼロは答えてくれない。ゼロも教えてくれないなら、俺は本当に大事な人に教えてもらうしかない。
池袋の空は今日も高く青い。
人々はもはや自粛なんて言葉を忘れて集まってくる。俺もまた、その人数のうちから解放されることはない。
最高の散歩コースを想像しつつ、まさか並びありで、店長目の前に座ることも許されず、そしてなんだか高まる気持ちを抑えられずに俺、「いやー、女の子と遊びに行くのに中盛り食うのはどうなの?」なんて自問自答する暇もなく入店したのであった。
こ、
こ、これは!?!?!?
目の前に現れたのは相変わらずの洗面器。
遠くに見えるのは店長の笑顔。横に見えるのはドン引きしてるお連れさまの表情。
まあ、いいや。俺、多分食いたかったんだし。
ズルッとやれば嗚呼…やっぱりこのブツは最高だ。全ての「美味いエッセンス」が口の中を侵略する。完璧か…
お肉並べてみればもう最高ヶ原。
このロース肉でつまみ上げる麺よ…最高にうまいなマジ。
堪能した。
サクッと完食フィニッシュムーブ軽く会釈して退店。
その後は早稲田方面までお散歩して帰宅。
こういうのが最高の休日って言うんやな。
なんて思いながら俺はそのまま自宅に帰宅して、寝た。腹一杯だったからな!