好陽軒『スペシャルメンマ』
建築職人は資材置き場の夢を見るか
男に問うてみた。
「いや、見ないっす。俺足場職人なんで。」
はいそこまでー!この話終わりー。
なんの話の広がりもなく、脈略もなければ話のオチがない人間がこう2人も揃うとどうして無益な争いが起こり、たくさんの血が流れるのだろう。どうして双方の話を聞かないのだろう。戦争というのは愚かなる自尊心が引き起こしたり、保身から始まる場合がほとんどだと思われる。
が、その実はどうも極悪非道な人間が善良かつ心が弱い人間を少しずつ追い詰め、発狂を引き起こし、引き金を引かせる側に回ることが大抵だと思うのは俺だけだろうか。
俺はよくわからない。何がここまで言葉を強くしてしまったのだろう。
名古屋。本当に何もないと思っていた。
幼少期からよう桃鉄をやってりゃ毎年「ういろう」「きしめん」「みそかつ」の文字は必ず見ていた。それが名物だということだけは分かっていた。ただ、それだけではないと思っていても、ラーメンの噂というのは聞き耳を立ててみないと見つけられない。俺は…昨年5月の大阪・京都の遠征時に名古屋の予定も実は入っていたのだ…さんすけが定休日だっつうから行かなかったんだがな。
今回の旅のメインはシーシャであった。名古屋シーシャ吸い倒れ…キ◯ガイの所業じゃないか。
そうだとするならば奴らが到着する前にラーメンを食っていくのが筋ってもんよ。
それよりも前にまずは観光だ…名古屋城はいいとして…熱田神宮…ここもまぁそれなりだった。
たった3時間で次のラーメンを食うなんて…
ま、ほとんど野菜みたいなもんだからいいか。
こ、
こ、これは!?!?!?
息ピッタリの接客、流れるようなオペレーション…このご夫婦…凄すぎか。
目の前に現れたメンマの山…そうだ、こりゃあマジで資材置き場じゃないか。
メンマをひとつ持ち上げパクっとやれば嗚呼…堅くもなく柔過ぎもないバッチリなブツ。俺やっぱこれ食いたかったんだ。
底から引っ張り出したチャーシュー…何枚出てくるっつうんだこれ…
麺をズルッとやれば嗚呼…美味え。あっさりしているという感想が多かったが、しっかりと塩分以外の複雑な旨味…油分よりも鶏の圧倒的な質量を感じるブツだわ。
しかしこれメンマ混ぜたら一気に冷めた。なるほど、そういうことか。
メンマ減らねえ…薬味ぶっかけたりニンニクぶっかけたりしてなんとか減ったな。
しかしこのニンニク…珍しい。実家でトースト食うときによく使ってたわ。
メンマ食い終えて残りの麺ズバついた。
美味かったわ。次メンマ…要らねえな。
サクッと完食そして完飲…不可避であった。
#完飲制倶楽部 ゴクゴクブチカマしお会計深々と会釈して退店。
未だに「またどーぞ」のハーモニーを思い出す。
腹一杯で大須観音見に行ったけど先にシーシャ吸わされた。