男は女性の涙が苦手でね。
とか語り出しちゃう輩は大抵、女性のことを舐め腐っているわけで、苦手というのはもうこれ、「どうしたらいいかわからない」ではなく「めんどくせえ」であり、私のようなピュアな人間にとってはもう、どうしたらいいかわからないと言うのがまぁ普通なわけで。
電車に乗って、だ。
目の前に女性が立っている。
私は一生懸命にキャプションを書いている。
駄文を認め、嗚呼、なぜ俺がこんな文章を書いてしまっているのだろうか、と自問自答し始める。
そんなときにだ。
目の前に立った女性が上を向き始め
さめざめと涙を流し始めてしまったとき
私はもう完全に、無に帰ってしまった。
人生を支えているものが何もなくなってしまった。
私の人生に、多大なる影響を与えてしまった。
どうしたらいいか、本当にわからなかった。
私は手を差し伸べた。
お姉さん。何があったのかは知らないが
美味しいものを食べれば気が晴れるような気持ちになれる。
食は救いだ。
あなたを助けるのはキリストでも悟りでもアムなんとかでもない。
ジャパニーズソウル。
ミソスープ。
カタコトの英語でただただ語っているうちに私は荻窪にたどり着いた。
女性の手を握り、電車を降り、四面道に向けて、登りの青梅街道を下っていったのだ。
店前についてみれば、空席1。
迷いもなく店内に入店してみれば、店主がニヤッと微笑んだ。ただ、わたしは食券機と対面し「ライス」のボタンに、×を型どった赤い光が灯っている時点で、泣いていた女性が横から完全に消えていた。
まあいいや。
俺の目の前に現れた
こ、これは!?!?!?
なブツを見ればもう、俺の心の涙が流れ始めた。
こ、
これは!?!?!?
これが
これが食いたかったのだ。
ヤサイを喰らい、天地返してみればウームなんとまぁ、太っとい麺がコンニチワー。
このチャーシュー…品川二郎もびっくりなこの肩なのかウデなのかわからんブタ…そう、敢えてブタと書こう。おっかさん、オラこれ大好きだ!!
俺はこの世の全てに感謝してズルッと啜る。
その遺伝子にひたすら感謝しながら、やっぱ辛いやつの方が美味いな、と一言つぶやいた。
壺入り一味をぶっかけてラストスパート。ライスが無いとあっという間に時は過ぎてしまう。本当に、あっという間だ…
サクッと完食
勢い余って当然KKブチカマしフィニッシュムーブ深々と会釈して退店!!
店内を木霊するヒップホップ…それも含めてやはり最高である。
しかしワンオペ大変そうだ。
坦々麺がリリースされたら師弟対決…これもまた、楽しみである。
新青梅vs青梅街道の仁義なき戦い
俺はただそれを見守っていきたい
当然後半からフィクションです