見えないものを見ようとして望遠鏡を覗き込んだ
が
目に映るものが
角刈り・水玉黒Tシャツのとっつぁんだったら
あなたはどうする。
私は衝撃を受けた。
笑いもしなかった。その個性にただひたすら感服し、ファッションとは個性であるとともにその存在の名刺であるということを再確認した。世の中に溶け込むためのものではないのである。断じてだ。多分、多分だが、あのおじさんは一緒に飲んだら面白い。想像がつく。
もう一つ想像の行き先があって、おじさんは「完全なる下戸」の可能性が跳ね上がっていることである。
私は知らないことを知ることは、この人間社会が生み出してしまった悪しき義務であると思う。
尽きないのだ。存在の数だけ知識が生まれ、地球の裏側、この瞬間正反対の位置に立っているその人、その街、宗教をあなたは言えるだろうか。
私は大塚という駅に降りたことがなかったのだ。
そんなもんである。山手線だってその程度だ。未だに西日暮里、田端あたりには一ミリも興味がない。御徒町も近場じゃなかったら使うことはなかった。鶯谷は…まぁキネマ倶楽部あるしな。西側の駅はわりと馴染み深いが、大崎なんかも仕事がなければ行くことはなかっただろう。ところで高輪ゲートウエイってどうなったの?やめちまえあんなの。
というわけで私は大塚という駅に降りたことが、なかったのだ。
インスタで唐突に流れてくる画像に心を揺さぶられることは多々ある。こんなもん見続けているから私は痩せないのだ。やってらんね。
今回も明確に誰のアカウントに揺さぶられたかを記憶している。あなたである。
馴染みのない土地にあるホープ軒が吉祥寺のものと全く同じものと悟りながら。
私はその土地に通る線路を大きめの歩幅でまたいで、小綺麗な店内に入店し親子連れの多さに若干の田舎を感じたのであった。
こ、
こ、これは!?!?!?
前から写真で見ていて心のイチモツをビンビンに立てていたわけだが…これはさいころレベルじゃねえブツだぜ。
これを満開の花びらと言わずしてなんと言う。
真ん中の雌蕊が白いものでアレされているのがまた…最高だぜ。ええ、ニンニクです。
見てくださいこのバラ肉。最高じゃないですか。減りません。
肉巻きご飯ブッかますのは当然ながら日本人の義務である。
麺ズルっとやれば嗚呼…麺は別に好みじゃねえがこの汁…お醤油ガンギマリ過ぎてサトケンに報告したくなったほどであった。美味すぎる俺好みすぎる。
なんていうかもう罪深すぎるぜ!!日本人よりお醤油を使うのが上手いなんて。やはり国籍云々より人物と愛ですべてが決まると思っている。
胡椒がよくマッチする麺だと思っていた。これは一味よりも胡椒だろうな。
肉巻き麺まで楽しめる余裕がある肉の量。麺減らしてご飯2杯ってのもありかもしれないな。
サクッと大満足で完食フィニッシュムーブ(ちょっと寄せるだけ)軽く会釈して退店。
やはりここもエクストリームラーメンだった。
無知であることは無罪ではなく有罪なる可能性の危険をはらんでいるのである。
そう、写真撮影OKとか禁止とか…ね。