ラーメン二郎 ひばりヶ丘駅前店 『大ラーメン豚入り ウーロン茶』
我慢ができない子です。
我慢を強制されて育ったわけですが、生まれ持った性格というのは確実にあるので性善説・性悪説は肯定派であり、生まれながらにして全ての人間が善である悪であるなんて言えないのは明らかである。
ここで声高らかに宣言したいことが一つあり、それは「私は根本的に悪の存在でありたい」からである。
私はいつだって悪に憧れる。ワルではなく、悪、であるが、ワルいのも嫌いではない。
悪い大人の手本でいたいんだと歌っていた人はとうに人生から離脱してしまったようだが、彼の生き方を見ていれば、悪い人ほど美しい瞬間が見えるからだ。
ドブネズミが美しい理論と一緒。
私は悪の道を行きたいのである。
その一歩として歩んだのはラーメン二郎である。私は悪に魂を売った。それを俺は止めることができない。ラーメン二郎巡りに関しても結局は「全く食わない」なんていうのはもはや外国にでも高飛びしない限り俺には納得できないものであるし、きっと結婚して子どもができてもなんらかの方法を思いついては月に一回くらい食うことを目指しているし、あっ、今お前笑っただろ。聞こえたぞ。学年一の地獄耳と言われた俺をなめんなよコラ。おい!
そんな私が昨日悪の道に引きずり込もうとしたのは、やはり前々から二郎に連れて行っている女戦士であった。当然ながらその連行先は、今、某シーシャ屋の悪い常連勢を虜にしてしまっているヒバリーヒルズである。
この店の何がそんなに魅力的なのか。
悪を魅了する魔力はどこに隠されているのか。
いや
隠されてなどいない。鋭い人間にはその悪性がすぐにピンと来るだろう。
ここまで言っておいてなんだが、私の言うところの「悪」というのは、何も犯罪性の高い事象・概念を指しているわけではないから悪しからずだ。
悪い人は俺に言った。今日も悪い人は楽しそうにニコニコしながら某大学生の悪口を言っていた。
そこには愛しかなかった。
俺のコールに対して「臀部?臀部?」とか言って助手さんを困らせるくらいに悪い人は愛に溢れていた。
でも俺、助手さんに「吉田さんはもうおじさんだから仕方ない」とか言ったことには流石に悪気を感じている。
そんなわけで
こ、これは!?!?!?
助手さんの盛り付け…えらく上手くなっとるやないけ!カーテン越しの受け渡しが不可能につき一部だけカーテンがかかってないスペースをぬっての提供になった。
うーん、似てる…盛り付け、国宝そっくりだ。
キムタクとキムタクの娘くらい似てる。
そして重い。やたら重さを感じつつ着丼。
ヤサイをアブラで食い進めて見たらなんかもうヤサイの隙間にニンニク詰め込まれてるし何してくれてるんじゃ…
これ完全にニンニク地獄じゃん…てかヤサイ多っ!とか思って食い進め、腹4分目くらいで麺到達…
って、麺もクソ遠いやんけ…国宝のニヤニヤが怖かった理由はこれか。
俺は悪だから尻にかじりつくんだと叫んでヒバリーヒルズ最強の臀部(豚)にかじりついてみれば嗚呼ウンメェッ!!!!
いつも通りだけどうめえわ。やっぱ最高だ。
この日のブタさんはわざわざグラビアを撮りたくなるほどのものだった。
うおォン…
麺をズルって仕舞えば完全にぶっ飛んだ。
ぶっ飛んだのは良かったが、もう、箸に感じる重みがやばかった。どんだけ詰め込んでんだよ…ゆっくりと天地返して食えば濃すぎるヒバリーヒルズ高級スープかシミまくってて見事なまでの昇天。
はー、ほんとなんでこんなにうめーんだろうな。
とか言いながら最後結局若干苦しくなり久々に気持ちの良い敗北感を味わいつつも完食フィニッシュムーブ深々とヤーマンして退店!!
素早い手際、忘れない笑顔、麺の温度管理、そして大学生いじり。これら全ての要素が備わりヒバリーヒルズの一杯は完成するのだなと悟った。