探偵です。
私が探偵に憧れたのは永瀬正敏がかっこいいからであるわけで、大泉洋がかっこよかったわけではないのはここで断りを入れておく。バーケラーオオハタの場所も知らないし、安藤玉恵さんがいる喫茶店も知らない。その時点で有能な探偵ではないことはあきらかである。
そんなわけで昨日。探偵はとある事件の解決のため、ある店を訪れることにしたのだ。
私は思った以上に早く退勤をキメ、閉店間際の自転車屋に駆け込んでエアーをぶっ込み、およそ3ヶ月ぶりにヒバリーヒルズ族としての生活を送ることにした。
それはそれは、優雅な時間を過ごせる場所だ。チャリを止めて列に並べば椅子+15近くの大繁盛ぶり。長丁場になりそうなことを察した私は「ひばりヶ丘 痴漢」と検索すれば引っかかる男に連絡を取ったが、「忙しいんで…」とか言われて呆気なく振られた。
痴漢のくせに…私が探偵であることを悟っていたのだろうか…
そんなことを妄想しつつ、私は犯人の待つ店内を覗き込んでみれば、犯人の屈託無い笑顔が俺を迎え入れてくれた。
30分長の待ち時間で済んだのは奇跡であり、ささっと入店して軽く会釈し、後ろに並んでいるカップルが2人並んで座れなさそうな顔をしているのを見てなんか可哀想になりながらも、椅子に根を張ってしまったのである。
探偵である私だが
聞き込みをキメてきたのは犯人の方であった。
矢張り探究心のある人は美味いものを作るのである。
私はその丁寧な手つきで載せられていくヤサイの山に惚れ切っていた。もはや、芸術としか言いようがない。
惚れた。
俺が女であれば…とか思った私は、いつの間にか探偵ではなく「うぬぼれ刑事」になっていたのである。
こ、
こ、
これは!?!?!?
あの灼熱の非乳化デーでくらった熱中症のことなど完全に忘却した…俺、もう辛抱たまらん!!
掘り進めてみればお宝が3つも出てきて大歓喜。
クタの斜塔を掘削してはレイクサイドの水浴びをカマしてヤサイを堪能。うん…濃厚だよ…俺これが食いたかったんだよおっかさん!!
天地返すこともままならず麺を上から引っ張り出してズルッとやれば、あの時の記憶を全て昇華できた気がする。
美味すギルティ…
犯人は大切なものを奪っていきました…
それは…私の心です!
とか言いながら食い進めても麺が減らねえ…こんなにたっぷり食えて俺、本当に幸せだワン。
解したボロボロの肉片が矢張りひばりヶ丘・仙川の絆を感じさせるアレだ。
ど濃厚スープに若干柔目かつツルッとした喉越しの麺、最後は一味と胡椒堪能した!!
サクッと完食当然KKを忍耐力で抑えた!!汁ガン吸いして名残惜しくもフィニッシュムーブ深々とヤーマンして退店!!
帰りのチャリ爆走でこみ上げる想いとともにあの恋泥棒吉田国宝の顔を何回も想い出した…
矢張りヒバリーヒルズは最高だ!
当然ながら翌朝は胃腸エキゾダス!!