ラーメン二郎 ひばりヶ丘駅前店『大ラーメン豚入り ウーロン茶』
奇妙な縁の話をしよう。
私の大学時代の交友録というのはおおよそ「よしき」「ひろき」(どちらも仮称(と思っていてくれ))という、ぱっと見汚らしい双子の兄弟から始まった。いや、それは恐ろしいことに「汚い」のかもしれない。
「しにはごー!」と何回叫ばされたことかわからん。
「よしき」は我が部屋のトイレの水を流さないし、「ひろき」は何度言っても土足で部屋に上がり込んだ。
「よしき」は初対面で「俺入学してもう彼女できたやっさ。やっけ〜勝ち組やんに?」とか言ってて本当に心の底からサルトル言うところの『嘔吐』だったが、「ひろき」はその先2、3年は童貞だった。ヤツらを中心に俺の沖縄人脈がじんわり広がり、東京に来てからもそのうちの一人を二郎に連れていったりした。
そいつの二つ名は「エリンギ」である。
この双子の波及力は大学を出て10年近く経とうとしている今でも続いている。何かしらの件があってはこの双子に呼び出されて今でも見ず知らずの人と知り合いになるし、呼ばれてもいない飲み会に顔を出してしまったりする。
まあ「よしき」も「ひろき」も沖縄でそれなりに有名人だ。「ひろき」のラジオ番組でたまにメール職人をやったりしているのは紛れもなく私であ、ってあ?お前ら文句あったらかかってこいよ!お前らの悪行もっとバラしてやっからな!!
そういうわけでその交友関係から、吉祥寺にも大学の同期がいることが発覚した。その男はなんと流浪の旅人!ではなくハーレー乗りのマタギ!!でもなく◯◯屋だった。そうだね、殺し屋だね。
その男と酒を飲もう酒を飲もうと約束していても一向にタイミングが合わないので、私は思い切って二郎に誘うことにした。そう、これはヤツの二郎への偏見をぶち壊すための修行なのだ。私はヤツのバイクに轢かれないようにチャリで田無からヒバリーヒルズに爆走し、現地で落ち合うことに成功。並びは…アレだな。まあ仕方ねえな。
そんなわけで国宝には正体明かしなど何もせずにいつもの感じで軽く会釈して待っていればマシンガントークに見舞われた。勉強しないでゲームばかりやっているヤツの話になり、「俺はゲームの世界で戦ってるんですよ」という名言のリークがバンバン飛び出した。素敵な夜を彩るKくんの話題であった。
こ、これは、、、!!
いや、、、
ヤサイのカムフラージュ、上手にやってんな…とか思いながら剥がしてみたらやっぱりブタがゴロッ、と。その上に麺。ヤサイ崩して汁横付けで食えばなんとなく今日の感じがわかる。ヤサイがクタりすぎだ。
しかし底から引っ張り出して食えばアアッ、もウッ、汁の底から麺引っ張り出してみれば最高にうめえわ…甘ジョッペェ!!
アアッ、豚フワトロだっ、これがヒバリーヒルズの味だ…たまんねえな!とか言いつつ眼前からK君による「大物になりたいっすね」とかいう至言のリークもあり、集中して食えねえのなんの。「あいつ…寂しがりやだよな…顔に書いてるもんな…」と、国宝はしみじみと語っているのに笑いが堪えられなかった。
隣の同行人がサクッと完食フィニッシュムーブキメてるのを尻目に最後苦しくなりつつも完食フィニッシュムーブ軽くヤーマンして退店!
もうちょっとユクろうぜ〜と言うヒットマンに
「お前は朝早いだろ、
また丼(さかずき)交そうぜ…」
と約束しハーレーとロードバイク並走で吉祥寺方面までダッシュ。
戦友(とも)と食べるラーメン二郎は…格別だ。
ラーメンはノーカン
ムーブメン翔ぶ吉祥寺ピーポー