RISING SUN ROCK FESTIVAL 2019 in EZO
1日目中止
=Number Girlが観れない
という方程式は完全に参加者万人共通だったと言っても過言ではない。
阿鼻叫喚の嵐が、本物の嵐を前にしてわき起こった。マジで、マジの嵐であった。
そもそも台風を前にして飛行機が飛ばない勢もたくさん発生しており、やっとの思いで北海道についた、なんていう人は例年とは比べ物にならないほど多かったはずだ。
なんというか、私には慢心があった。
やると思っていたのだ。大した天候悪化の感じはなかった。西日本である意味猛威を振るったこの台風が北海道に来る頃にはどうなるだろうと。だが東シナ海北の海流に入ればそれなりに温度も下がるし威力も弱まるだろうと思っていた。
それに加えてあれだ。俺の過去の経験上…ライジングの運営は割といい意味で「頭が悪い」というか「バカかよ」と思わされることが多かった。だから俺は「まあWESSならやるっしょ」などと思っていたのだ。その大昔、レインボーのコンサートで事故を起こしたのも確かWESSで、うちの叔父はバイトに駆り出されていたと聞く。
KILL THE 一般人というオチがついたリッチーブラックモアも格好がつかなかったに違いない。
そういうわけだ。大トロの脂で口の中でがテカテカになっていたが、私の持っていた希望はすぐに昇華され、口の中は干からびていった。
そうなるとやはり「飲む」という選択肢しか出てこないのが我々フェスクズ軍団だ。親父に「おだってんじゃねえぞ!」などと言われたがまあ一言ごめんと謝り家を出た。
札幌駅を経由して地下鉄に乗り、降りたすすきの駅にはなぜか
「フェスっぽい」やつがめちゃくちゃいたのである。
頼むからそのタイミングでナンバーガールのTシャツを着ているのだけはよして欲しかった。私の涙が枯れるところであった。
その後ネオ酒場ワルツで泥酔、ビアバーカラハナで剛飲すればなぜか知り合いでもない人に「味噌っ子ふっくの人ですか」などと話しかけられて飲み始めるし、途中で抜け出してシーシャでもすって朝を迎えようと思ったらアルギーラの店主は俺の顔を見た途端に疲れてギブアップ。
行き場をなくした我々を誘ったのは当然山岡家ミュージックと
ブラジルおじさんから送られてきたチャーシューのクーポンだった。
こ、こ、
こ、これは!?!?!?
もはやあんまり記憶もないのだがまあブレの範疇。脂たっぷり濃いめのスープは最高にクサいぜ。
ズルっとやれば硬めの麺が嗚呼…俺の傷ついた心を癒してくれた。矢張りこの甘めのスープが俺の好みだ。
ブラジルの方に敬礼しながら食ったライスのチャーシュー巻…もはやこれは肉寿司だ!本当に肉、甘ったるいよな。北海道で食った山岡家で一番甘い気がしている。
サクッと完食軽く会釈して退店。
俺たちは肩を落とし続けていたが、
すすきのには新名所「向井交差点」が爆誕するし、根暗なファンがSNS上でウェイ系ファンを必要以上に叩くし(そんな迷惑になってねえよ)
なんだか祭りになってよかったなと。
そんな中でもすでに新宿ロフトでナンバガを観た俺が、我々界隈で1番の悪人として祭り上げられたのであった。