車中恋
それは、瞬きの間に揺れるエモーション。
おお神よ、神よ貴方は何故にこの出会いを与えるのだろう。こういう時ばかり神の存在を信じたくなる。なぜならこの神は残酷で、大抵は僕の方から別れを切り出すことになるからだ。
声を交わすこともなく、ただその華を真正面から、横からチラリと、もしくは暗闇の悪戯、窓ガラスに跳ね返る殺傷能力の高いそのご尊顔を拝見し仕るだけの私はその瞬間、人生で最もときめくのである。思えばこの車中恋も、仕事の調子が良くなく帰りの機嫌が悪い日に限っては起こりえないものだ。この現象が起こると私は。わたしは。
ゆるふわショートパーマで160センチばかりの細身な女の子だった。
私は嘆いた。たぶんこの娘は国分寺あたりから都心まで通う女の子だ。ただ2駅!ただ2駅!私は吉祥寺まで乗っていればその女の子との時間も!そう多少は!何も共有することもなく!当然ながらケイサツのオセワになるようなことせず!ただただ私は横に立って目の前の窓ガラスに映る僕と君を見ていたいんだ!!
俺は関根勤の気持ちがわかる男なんだ!
とか思っていたら案の定私が先に降りた。
だってここ
荻窪だからね!
車中恋程度ですよ。二郎の目の前じゃ勝ち目なし。
気持ち悪いと思いながら読んでた貴方
私の勝ちです
とかブツブツ言いながら昨日は青梅街道側から歩いて到着。何と戦っているんだろう。
ファンキーな女性助手が今日もファンキーな接客をしていた。
推測でしかない話だが、荻窪の見込み茹ではどれくらいぶち込んでるか本当にわからないな、とか思いながら待っていたが
ファンキー助手さんが持ち上げた丼は、めっちゃ重そうな様相を呈していた。
こ、これ、、、
パンッパンじゃん…
あーもう、毎回こんだけ食えれば最高だよな。もうこれ以上のものは必要ないわ。
当然まずは玉子皿ゆずポン酢で温野菜サラダとアブラを堪能すれば!
出てきた麺を見て愕然。
なんとまあ…これ昔の大丼でやられてたら殉職必至だったな。。。
エゲツないogkbが戻ってきた。
豚エスケープして麺ひっくり返してズビズバすすればアアッ!なんてうまいやつなんでしょうね!!
今日もど乳化しょっぱウマそして麺…ボキボキだった。。。後入れマジックか?これ俺嫌いじゃない!
豚も全て美しいやつで大満足。おまけにやっぱ多いしこの時点でなんか腹の調子が悪いことに気づいたけどまあブレの範疇。
うーむ時間かかったな。ゆっくりじっくり堪能し完食フィニッシュムーブ軽く会釈して退店!
帰りは中央線沿いノスタルジー街道を1時間かけて散歩。
車中恋を思い出しつつ、昔のことをさらに色々思い出していた。
犬を飼いたいと思うようになったのである。