「車があればモテる」
俺、その一言を噛み締めた。
図星だった。たしかにそうだ。俺、沖縄にいる時は車に乗っていた。軽自動車だろうが何だろうが俺はモテた。本当である。
思えば車検切れの車譲ってもらって車検から返ってきた車に乗った瞬間に俺は無敵感が出た。その日のうちに彼女ができた若かりし大学時代。夢を乗せて走る車道を転がしながら遠く遠く離れ行く58号線ブチカマして生きていたのである。
ここまでの話はフィクションです。
火曜の夜。割と疲れ果てて電車に乗ったわたし。御茶ノ水で乗り換えたタイミングで怪電波を受信。なんかよくわからないけど北千住まで来て、そうドライブするから話はそれからだと述べており。
「これは心中案件では」と思い、
念のため我々二人をよく知る人に
「下頭橋ラーメン食ってきます」と連絡をした。
ひどく疲れた顔をした髭ダルマ、財布だけはホクホクだった模様であった。
「昼に檍でカツカレー食ったから何も食えねえ」などと供述しておりわたしはせっかくの平日夜、ジムに行って汗を流そうとしていたの貴様は俺の貴重な時間を無駄にすんのか!!麺半分よこせ!!
と罵倒したら「はぃぃ、、、」と明治通りを北上した。
空いてたと思ったら駐車している間に客が増えているのはまぁあるあるだよね。割とサクッと入店。イキることなく平和に着丼した。
こ、
こ、これは!?!?!?
平和だ…極めて平和な量だ。これで戦争は起こらない。
安心の限りを尽くしたわたしはとりあえずてっぺんの脂で野菜を食った。
天地返してミストブファー!!と思いきやそんなことなく。
リフトしてみればなんかこれ異様な硬さ…一口やればうん!やっぱ富士丸だなー、美味え。まだその時はそう素直に思えた。
目の前の髭が辛そうな顔をするのに気づき、ヤツはわたしの生卵皿に大量の麺を乗せて「硬すぎ」と呟いた。
神谷を圧倒的に越える小麦粉麺であった。こないだの神谷のアレに近いものを感じた。ここのスタッフ、みんな硬いの好きすぎだな…
久々のご対面炙り豚は非常にいい感じ。たまりませんなぁ。
アブラぶっかけてこの硬い麺を食えばそんなに悪い気がしなくなってきたのはやはり己の味覚に問題ありとみた。
セルフ白ならびにアブラたまご作りつつ
正面からの麺パスさらに食い散らかした!
サクッと完食軽く会釈して退店!!
その後は鳥肌実を聴きながら都心までモヒカンのおじさんを迎えに行くなどして結局東京駅で降ろされた。
しかもそれ、京葉線ホーム近くだったのは完全に誤算。
車欲しいけど別に常には必要ないとかいうセフレ的わがままを言いたくなるよね。
ならない?
そう…