生活の豊かさとは、食の充実によってもたらされる。
それをわかっている俺は、金曜をスムーズに過ごすことができる。精神的な調子がいい。
残業だってへっちゃらである。根性なしといくら言われようとも20時間越えの残業はしないと決めている人生である。
そんなことすらどうでもよくなるのが金曜夜だ。
俺は富士丸に行くことを決めていた。
決めてはいたものの、友人ととんかつについてLINEで連絡をしていた。私は18時過ぎからとんかつの気分になり、なんかもう「北千住に行くのなんかどうでもいいかな」とか言いながら、21時閉店まだ間に合うとかブツブツしながら俺は東に向かって歩いていた。
俺の目の前に現れたのは「準備中」の札であった。
気をつけたまえ。
あの店、意外と早じまいするぞ。
ブツブツ言いながら俺は予定通りに日比谷線に乗った。
北千住からスカイツリーラインを経て大師線に乗る。この電車ももう慣れたもんだ…遊園地の電車のようなこの乗り物、昨日の俺にとってはもはや「地獄行き」であった。
店前に着いてみれば中待ち合わせて並び10以上。神谷に比べりゃ楽だ…とか思っていたが、西新井の回転は素晴らしい。大して待ち時間もなく俺は入店し、大人しくお座り、という暇もないうちにコールを聞かれた。いや、、、素晴らしいじゃんこの回転!!
とか思っていた俺が甘かった。
こ、
これは!?!?!?
どっからどう見てもブタメンのそれ。
ハートブチ上がりの前立腺ビンビンからのイキかけ寸止め気分で俺は、てっぺん付近に積まれたヤサイを生玉子さらにエスケープして
記念撮影。
豚グラビアを撮影してうーんうまそうだとかブツブツ言いながら満面の笑みでチベットの積み石のごとく豚を…
さらには豚を退かして…え?
…これほとんどアブラ…
う、うん。と、とりあえず天地返して麺をずるっとやればああっ!!どう味わってもこれは富士丸のそれだ。でもなんか麺細いなー、とか思っていた。
俺の目の前に現れたのは完全に鳥刺し。
胸肉の塊。
あー、美味しそうだなぁ、とか言いながらかじってみたらどう考えてもアブラでした。
怖え…
よく見たら他の豚もほとんどアブラだ…してやられた…スープの油層もとんでもねえぞ、、、
麺はサクッと食えたがどう考えてもこのアブラは食えねえ。無理。
脂身から綺麗に赤身肉を取り出して食えばもう、これ以上は食ってはいけないと俺の脳が判断した。
いくら脂身好きでも…これには勝てんかった。
敗北感に苛まれながらサクッとアブラお残しでフィニッシュムーブ深々と会釈して退店!!
各方面に連絡をしつつサグタウン北千住の立ち飲み屋…立ち飲み屋で軽く飲酒して終電帰宅。
夜中何度かトイレのために起きたことは言うまでもない。
西新井…おそるべし。