この歳になってもまだ知らないことはたくさんあるし
なんというか知り得なかったこともたくさんある。
森羅万象を知り尽くすことなどありえない、と気づくのは高校のころで、というよりも、世界の強大さを知るということが自我の発生のような気がしないでもない。
知の探求というのは、知が完成することを目的とするわけではなく、あくまでも自分が知り得る世界を突き詰め、一歩踏み出したところに世界が見えてくる。
その世界が大きすぎるのか、小さすぎるのか。それは個人の捉え方にもよるだろう。己が「世界なんかちょろい」と思えばちょろいわけだし、あまりにも強大だと思えば自分の存在の矮小さも感じられる。
自分の所属する社会の規模にも寄るのかもしれない。社会こそが世界、と捉えることもあるわけだし、その社会から出ない安心感を得ることもある。例えば最近になって地元にとどまっていることの葛藤や、地元に呼び戻されることから反抗する漫画の広告などが目につくようになった。
皆、同じような悩みを抱えている。何かに気づくとそこから脱却したくなる気持ちもわかる。気づきたくないということもわかる。長いキャプションを読みたくない気持ちもわかる。だからちょっとそれだけはやめてほしい、なんていうこともある。急によくわからないコメントをぶち込みまくる先輩。とりあえずテッペーさんの方にも行ってください。
俺は世界に置いて知らないことがたくさんある。知り得ないこともたくさんある。
“Vin rouge”なんて書いてあってもなんのこっちゃいと頭をかしげるしかなかった。
俺、飲み屋で働いてたことあったじゃないか…カベルネ・ソーヴィニヨンとかシャルドネくらいの言葉しか知らなかったことを悔やんだ。
俺、そんなカレーがどういう味になるのかも全然想像がつかなかった。想像しようとしても俺は騒々しい青梅街道の流れに身を阻まれて何も考えられなくなる。
日本人だから当然いつもの奴も食いたくなった。ハーフ・アンド・ハーフは蜜の味である。
こ、
こ、これは!?!?!?
フレッシュトマトときゅうりのピクルスがどっさり載ってしまってこれ…こんなカレーありかよ。
見た目も最高だ…俺の心の花も咲き誇った。
おお、ニンニクの花粉が今日も馬鹿みたいに舞ってるぜ…
まずはJAPANのほうをパクっとやれば嗚呼…いつもどおりのバカうまカレーライス健在だ…美味すぎる。
vin rougeのほうをパクっとやれば嗚呼…そういうことか。ワインというか洋酒の味がブハッと香る。旨味の大洪水…旨味?まぁいいや、とにかくこれ美味えぞ!!
トマトと併せればより新鮮な酸味が得られてこれまた素敵なブツ。
ニンニクぶちまければもうこまけーことはどうでもいいんだよ!至福の時間や!!
堪能した
サクッと完食軽く会釈して退店!
食後に緊急からだすこやか茶をぶち込んでチャリこいで帰宅。
しばらく食ってねえからまた上石神井に行きてえ。
もうすっかり師走だわ。俺、この先どうなっちゃうのだろう。