真面目に食レポしたい
そう思っていた時期が 俺にもありました
昨日は真面目に食レポをした。極めて真面目にだ。
真面目にやるつもりだった。今後もずっと真面目に食レポをし、フォロワーの皆様、並びにフォローはしていただけていないもののいつもいいねをくれる皆様に対して新しい価値観の提示をする。
そんなつもりで本日もデスクに向かってみました。
単刀直入に申し上げますと、無理でした。だってここの店の話なのです。
基本的に私には定型文があります。こ、これは!?!?!?と、ズルっとやれば嗚呼…です。
「押忍ごっつぁん」には元祖の人がいます。
私は前夜、その方の誕生パーティーに行き、寛大なその先輩のおごりでしっかりと酒を飲んでまいりました。完全に終電を逃し、念写にて幡ヶ谷の武蔵家での一杯を撮影しておりました。そのレポートは21日後の掲載となるでしょう。
朝起きて愕然としたことがあります。そんな日であっても東中野まで自転車を漕がなければいけないという事実です。公共交通機関をできるだけつかなわないように、自転車を駆使したら痩せる日が来ると信じていました。
現地で遭遇した友人に投稿がどれくらい溜まっているのかを説明したときに、やばいことに気づきました。
なぜ私は登った山の高さについて自慢をしているのでしょうか。
どうして我々は食レポをし始めたのでしょう。食レポをしなければならないような使命感もなかったことですし、最初のうちは感想と写真を掲載したらそれでよかったのです。
それがどうでしょうか。どうしたってアホな文章が思い浮かぶようになったのはいつのことだったでしょう。
どうしたってスペック対花山薫の情景が思い浮かぶように、それに加えて何故俺の頭上には田沢と松尾の顔が浮かび、男塾塾歌、ならびに汚れっちまった悲しみにを歌わなければならないのでしょうか。
友人に相談しました。どうしたらいい?
友人は答えました。
わしが男塾塾長江田島平八である、と。
何をボンヤリしてんだよぉっ!!そんな声が聴こえてくる。
横に居た男がどんどん片平恒夫巡査に見えてきた。彼は不幸にも黄色い看板に衝突させられてしまう。
俺の背中に背負われてウッキウキで着丼()を待つシーシャツイッタラーとシューゲイザー好きダブルアップル狂の友人に対し、黄色い看板の店主が提示した示談の条件とは…
店主が麺半分と言えば麺半分、という運命であった。
こ
こ、これは!?!?!?
もはや小ラーメンという概念にすら疑いを持たねば、哲学者にはなれないのだろうか。
麺の山のふもとには湖畔が必ず存在する。ド乳化の湖だ。
ズルっとやれば嗚呼…ボリっと硬いところと柔らかいところが混じった麺が吸い上げる乳化汁の尊さよ。
これは最高と言わずになんと言うのだ。美味すぎる。
横に座っていたSNSスーパースターけむみ(27)はこう語る。
「やっぱり私たちはわかっていない。ラーメン二郎というラーメン屋を。」
無視して俺は唐辛子をぶっかけ、底から引っ張り出したぶっとくて硬い麺を楽しんでから、彼に言った。
「憧れちゃいますよね。麺半分と伝える勇気って」
彼は泣いていた。俺はぎりぎり食えて助かったと本当に思っていた。
大満足完食フィニッシュムーブ深々と会釈して退店。
その後は3人揃って中東系の男がFacetimeで女の子と喋っているのをずっと見ていた。
なんか神田にも行った気がするけどブレの範疇。
食レポって難しい。