人生は川
頭上には滝
眼前には崖
だいたい人生ってそんなもんでしょうに。
街に出る。電車に乗る。線路沿いに川が流れ、頭上にはビルの数々。
眼前には汗ばんだリーマン親父か部活帰りの中学生、就活生のようなスーツを身にまとったOL、タイトスカートから覗く脚と双丘の対比。
暑苦しいエリアを極端に嫌い、人との距離を取りたくなる気持ちというのは最近、より強くなった。女性は「いまオッパイ見てたでしょ!」と気づくようだが、男は自分自身が見ていることにも気づかない。行動原理は意思と別にあるのだ!これを理性において抑えることができてようやく、社会的な人間としての尊厳が与えられるようだが、俺は大罪を犯さぬようにすれば理性など必要ない!と考えているわけだ。
そこんとこ、わかるよな。よろしくな。
ただしお手手で触れる罪深さは、指を切られるどころか首を切られてもいいものだと思う。
バーフバリ!バーフバリ!!
人生は川
大自然は五月雨を、岩清水を集めて大河をなす。
人。元々住み着いていたもの、外から来たもの、地底世界からドリルを持って這い上がってきた螺旋族。穴掘り名人。烏合の衆の流れこそまた川のごとし。
俺はどこに流されていくんだろう。会社への出社を済ませ、朝10時前の秋葉原から、万世橋を踏みしめて小川町方面へ歩く。ここにもまた川があり、私は夢を遊ばせ、流れに任せながらも、流れに逆らうことをした。この川は私の家から流れているようなものだから、いっそ鮭の気持ちになれば電車賃も必要がないと考えた。
数時間後、炎を灯らせるための場所へ向かった。定刻1時間前。偉大なる赤タオル先輩に導かれ、おとなしく1時間をお待ち下さい、と。俺は英語の参考書を手に暇を潰した。偉大なる神の使いとなった赤タオル氏曰く「小」と。
嫌な予感もせず、俺は最高のブランチを楽しもう、そう思っていた。俺にシャイニングが使えたら、おそらく「控えめでお願いします」と念じていたはずだろう。
「キリヲ、全マシか?」
どういう企みがあったらそういう言葉を投げかけられる結果にたどり着くのだろうか。いえいえ、お気遣いありがとうございます、ニンニクとアブラで十分にございます、と。一言ありがとうございますとお伝えした店主の顔は口元を寂しそうにしながらも、はっきりと目を光らせながら麺の山に「白い粉」を振っていたのを俺は見逃さなかった。
何しているんですか。
「そこに麺があったから。」
エドモント・ヒラリーの言葉を拝借し、社長はそう述べた。
残念ながらそれは、ラーメン二郎を求めし我々のセリフであったはずなのに。
俺は少女の尻を追いかけていたヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトに敬虔の念を抱く。
こ、
こ、、、、
これは、、、、、、、、、、、、、
肉の宮…猛牛をもしのぐ「肉の宮」…
じ、冗談だろォッッ〜〜〜!!?
こんな小…小豚…見たことねえ…
ブタを退かせて土台見りゃ何つう量の麺…い、いや、まず箸入れて回るか回らないかをたしかめ…
回りませぇん!!!!!!!!!!!
ようやく麺引っ張り出してズルッとやれば嗚呼…最高にうめえ。デロッた麺に美味しい汁染みまくってマジで最高!
ブタさん広げてみれば…何枚…枚数とかそういう問題じゃねえ…手前二枚が厚すぎる。でもこれさ…やっぱ一番好きなブツなんすよ。これが至高。
ヒーヒー言いながら唐辛子ぶっかけたりしてたら空耳が聞こえた…「また『普通の小でお願いします』とか言いますよ…」…言うでしょそりゃ。
「足りた?」
命からがら何とか生き延び完食フィニッシュムーブ深々とこんな俺なのにアリガトウして退店。
瀕死のところ水道橋の休憩場で休ませてもらい就寝して帰宅。
天晴れなり肉の宮!お茶AZMS!
虐められてえ