「沖縄そば」はラーメンである。
それを証明するため、1年8ヶ月ぶり、4度目の沖縄であった。
まあ気づいてくれ。嘘だ。
いや、いっやー、大袈裟に言ってそれはない。そしてそれはまあ嘘というより「偽」であるということが証明されてしまったのである。とはいえそれは私の感受性による結論でしかないのだが。
そもそもの話だが、製麺の際にかんすい、もしくは木灰の灰汁を使用してアルカリ成分を加えるという工程を経て製麺していくという事実こそが沖縄そばがラーメンと同義であるとなどと語ったら製麺ポリスがやってくるからやめておこう。
とりあえず豚!小麦!そしてなんか二郎っぽいゴワゴワ感!これで十分に俺はラーメン認定してしまうだろう。嘘ではない。
あと、1年8ヶ月ぶりの沖縄も嘘ではない。ヨツサンで上品アブラ多目を食った私は速やかに空港まで移動し、3時間の時を経て那覇空港に降り立った。
そこに広がるのは完全に…弱目の台風のごとき吹き荒れる冬の空だった。
寒すぎる。あの寒さを表現するには「極寒」ではなく「いやらしい寒さ」が最適だ。
常に冷房にあたっているようなひたすらいやらしい風が吹き雨が落ちる。半分くらいの人間は傘をさしていない。そう、沖縄だからね。
雪が降っても傘をささない北海道民もまたよく驚かれるが、北海道の雪は肩に乗ってもとけねえ。まあ、そういう気温ってこった。
私は寒さに苦しめられながらも宿に着。とんでもなくいいところだったので来月の分も予約したが、公共交通機関から遠いってのは若干の問題だわな。まあいいけど。宿から歩いて美栄橋駅の前を通ると、俺は赤がトレードマークの店の前にふと立って思った。ここは俺が沖縄そばラーメン理論をぶち上げたきっかけのチェーンだ。
真夏の昼に上裸(かつデブ)の後輩と入店して何一つ文句言われなかった本店。名護のメイクマン店は、北部ペンションに向かう前にはちょうど良い土地だった。
そしてメイクマン西原店駐車場内の我部祖河そば…ハードコア中のハードコア沖縄そば。俺が最も食ったそばはラーメンだ。
ノスタルジーを抑えることを俺は知らない。思いのままに入店して「大食えるかな…」などと心配になったが
こ、
こ、これは!?!?!?
って、、、なんか量少ねえし…麺…麺細くね!?
しかし肉のボリュームは完璧だ。俺は本ソーキと軟骨ソーキが半々になるここの店の仕様が最も好きである。
ズルっとやれば嗚呼…やばい…普通の沖縄そばだ…麺…こんなんじゃなかったはずなのに、俺…俺は…!
しかし肉は全部うまかった。これはまごうことなき沖縄そばだった。
サクッと完食お会計して退店。
沖縄そばをラーメンだと言い張ってしまった不純な思いも胸にしまった。やはり俺の沖縄そばは高江洲そばと浜屋そばだな、と、今更思い直した。
2年ぶりに高江洲そば食いてえ。
思い出も香りも 何もかも薄れろ