幾度となく裏切られて
たどり着いた頃には何もなくて
開ける扉も重たくて 持ったら持ったで音を立てて拒絶する 降りたシャッターにも気づかず 目の前にある建物にも入れない気持ちが今になってようやくわかった気がした。
選民主義のなすところ、という話はまあよしておこう。今回は。
いつぞやの北海道の帰り。空港から直行して行ってみたものの臨休。いつぞやの飲み会前。軽く食っとこうとして行ったら臨休。
情報社会においてその告知もなされず。ただただ「まずい」「すくない」「酸っぱい」などと言われ続けるタイプ。プロレスラーで言えば安田忠夫的な立ち位置の二郎という認識しかなかった。
でも道を辿れば神奈川名店の確かな血脈の大元であるわけで。それを考えるとなんというか。WAR的なFMW的な立ち位置なのかもしれないという感じもあり。
避けて通って来たというか縁がなかったというか。インディー団体からメジャーレスラーを輩出した鶴見・西口蒲田もとうとう終わりだ、と聞いたのは京急川崎店に行ったその日であった。
意識高いクラシック好きのラヲタに散々煽られてたどり着いたこの店…閉店4日前にしてまだ行列してねえなんて…逆に悔しい思いすら抱いた。
着丼してみれば唐辛子のってねえし。そういうとこだぞ!などと思ったりもしたのは間違いない。それは、言っておく。
こ、これは!?!?!?
やっぱ見た目インスパっぽいんだよな。もやしオンリー、ヤサイマシなしでこれ。ある意味二郎っぽさもあるがなんとまあそんなことは言ってられず。
歴史は個性を証明するものだとすれば、これは確かに二郎だと俺は思うわけである。
ブタダブルの生き様がもう、確かなラーメン二郎だ。
ズルっとやれば嗚呼…若干麺に札幌っぽさ、桜台っぽさを感じたのは笑った。フツーに美味えじゃん…酸味とか言われてたのはなんとなくわかった気がした。
ブタさんは食っても食っても減らないブツ。このブツがほぼ1000円で食えるの、今となっちゃすごいことだなと思った。ただしブタさんが大したことないのはまたクラシック二郎たる確かな証拠だ。
唐辛子二郎よ…永遠なれ。
サクッと完食フィニッシュムーブ軽く会釈して退店。
ラヲタに感想報告してミッション完了。
閉店コジキだろうがなんだろうが、いい経験だった。
無駄に税金あげてインフラに金がいかない世界だけど、飲食店には優しい世界にしてほしい。
俺はまだいいけど、1円の値上げでも辛い人は辛いからね。やる人も、食う側もまた。