実家は目覚まし要らずだ。
北海道の朝は早い。
それはまあ当然のことで。日の出にしても20分ほど早いし、生まれ故郷に関してはさらに10分近く早いのだ。時差があってもおかしくない。驚くべきことに、その生まれ故郷と沖縄県那覇市では1時間半ほどの日の出の差がある。私は結局それに慣れることがなく、冬は7時近くなっても暗かったことに流石にあっけにとられ続けていたのを覚えている。
バイオリズムのなす技か、老人たちの朝は我々よりもいくばくか早い。うちの親父は5時半には起きているし、その父であった我が祖父もそんな生活をしていた。祖父はだいたい散歩をして過ごしていたが、うちの親父は家の中でくつろいでいる。たまに木こりみたいなことをしたり、朝からヤマベを釣りに行ったりしている。
そういった「生活」を垣間見ながら、30年後の俺は、というのをよく考えてしまう。生きていられるだろうか。さっさと死んでしまいたい、とは思いつつも、うちの両親なんかを見ているとまあ70まではジジイ感ねえよな、なんて考えてしまう。恐ろしいことを我々は後何年、生き延びさせられるのだろうか。
そんなことを考えながら俺、アラームをかけもせずに朝起きては10時に電車を降りた。約束の場所に彼は来たのである。
思えば知り合って何年経っただろうか。ようやく彼とここに来ることができた喜びを、入店1時間前からポールポジション確保で分かち合おうと思っていた俺がバカであった。
開店一時間前に10人近くも並ぶとは…恐ろしいことに我々の後ろの連中はあと何時間、並ばさせられるのだろうか。前日にたらふく食ったジンギスカンの匂いも昇華されつつあった。
開店時間にサクッと入店してファーストロット確保。矢張り大ラーメンの食券が消えたその食券機に絶望しつつぽちぽち押しまくった俺、カレー粉の多さに一抹の不安を覚えたことは否定できなかった。
こ、
こ、これは!?!?!?
大昔食った小豚を思い出した俺…あの頃から見た目色合いは何も変わってなかったんだな、とつい先日FBの過去投稿を見て思った。
豚がゴロゴロしてるのは何か豚山のような感じもあった。
てっぺんのアブラを無視できず食らいつきそして天地返してみれば嗚呼っ!!
変わらずのうどん麺が美味そうだ…ズルっとやれば嗚呼!美味えっ!!いい感じだな。
早めにこのカレー粉を使ってしまわないと、などと思っていたのも無駄すぎた。多すぎ。完全に「カレーラーメンにしてどうぞ」の量にビビり散らした俺はしばらくカレー粉を直付けで食って舌と胃にハードダメージ。
さすがスープカレーの地だぜ…玉子にしょうがネギとカレー粉ぶっかければ最早なんかカレーであった。
カレーに舌をやられたせいか、後半はあまり旨味も感じず。完全に負けたな…麺うめえんだけどなんか足りねえんだよな。豚はね、だいたい美味かった。これは期待を裏切らねえよなぁ。
すでに胃痛を感じながらサクッと完食フィニッシュムーブ軽く会釈して退店。
その後は買い物のためにプロレスヲタクと別れて大通方面へ。
テクテク歩きながら色々調べてたら、札幌店ノーグル説の言論発見。
マジかよ…
一気に腹が減ってしまった。
そうこの話、恐ろしいことに続いてしまうのである。