帰省してから気づいたことがある。
私は喪中の身であった。
御目出度うなどと言うことは古き日本の慣習においては禁忌であり、父方の方なのに何故か母方の祖母から怒られた。家さえ飛び出なければ今頃揃って御目出度うが言えたのに、なんて歌詞も用意していたがそれは来年にとっておきたい。
それに加えて「あんたの親は喪中の身なのにカンボジアくんだりまでリゾートに行くから風邪ひいてこじらせるんだ」とごもっともなことを言われつつも、まあ寺の住職に「個人を偲ぶにはいつも通りの生活をするのがいい」なんて言われたから仕方ない、などと思いながら私は札幌に降り立った。
やっぱり火星歩行は早いので、銭函から3分で着いた。細野晴臣イエローマジックショー2、面白かったな。
矢張り札幌は落ち着く。パルマ産生ハムの脂身を鳥に与えるような実家にいると、自分の貧乏具合に嫌気がさす。喋らせたら止まらない祖父母に水を与えるのがまた、孫の役目だったりするのだと思えば、ちょっとだけ貰った小遣いもまあ、札幌の経済に還してやろうと思うのである。喪中なのに。関わった記憶もないのにブロックされている自意識過剰系ババアを見つけても嫌な顔をせず、三が日最後の夜はこの至極暖かい街(地下街歩けば暖かい)を闊歩することにしたのだ。
しかしながら
矢張り連休のありがたみを感じつつも私は連休を怨むことになる。
目当ての店に行くタイミングはオジャンだ。狼は当然昼のみだし、千寿も二郎もやっていない。モッキリセンターも金富士もやっていない。信月くらいは、と思ったが
やっていない。
イエローという選択肢…当然アリだったが、私はラーメンを食いたかったのである。寿司で膨らんだ腹も…
いや、なんか狸小路を東に歩いていればなぜか減ってしまうものだ。
意を決して私はまたキリヲ家の禁忌を破ることにした。グンマーの山岡家マニアから貰ったクーポンも無駄にならずに済んだのである。
こ、これは!?!?!?
山岡家の禁忌を解いた私は水を得た魚のようだ。オオメコイメカタメにすれば「わかりやすくてありがとうございます!」とか言われちゃってなんのことやら。
札幌のバンドマンは皆ここを通過するというのはカウンターアクション周辺に限ったことなのかどうかわからないが、私はこれからこの店を愛していきたい。
一口すすればうーん、なんか臭い感じとか最高にいい。クーポンによって得られた倍のネギはこの時のためにあるのだと思うほかない。
チャーシューご飯に乗っけてニンニクぶち込んで堪能した!
サクッと完食フィニッシュムーブ軽く会釈して退店!!
その後は目的の店で新年初の煙を堪能するのがいい。東京の知り合いに遭遇して仕舞うのもまた、シーシャマジックのなせる技だ。
雲が開いてればハシゴしたんだがな。
というわけで翌日はスキー。