週末を占った際には「楽しいこと間違いなし」と出ていたが、疲労困憊するほどに楽しめるとは思っていなかった。
私は一端のリア充(死語)としての人生を謳歌している。久々に時間できたしタダだからみにいこ、なんて思っていてたどりついたのがうちのアニキのコンサートである。
アニキは手厳しかった。あんれー?いっつも俺いたら気付くんだけどな、なんて思いながら最後まで見ていたら急に目が合い「おま、お、キリヲいた!」とか言われ己の半生を暴露され始めるとは思っていなかったのが私だ。もうお嫁にいけない。ローリンローリンは俺の人生の方である。ローリンローリンならぬ浪人浪人。
なぜこんなことになったのか。思えば2016年のライジングサンロックフェスでもあの男は私キャンドル・ジュンさんが用意したキャンドルを持ち出し、四つん這いにした私の背中に蝋を垂らして客をドン引き(一部大爆笑)させたのだ。その次、ロフトにライブを見に行ったらライブ中に「コーラ買ってこい」とパシられた。
そこから2年を経てまた仕打ちを受けたのである。
半生を暴露されるだけでなく、「お前無料のイベントにしかこねえじゃん!」
ということも暴露されたのである。
…無料のイベントはたぶん3回目である。
印象というのは人の脳内にこうもこびりついてしまうものなのか。
私は役目を終え、大満足な顔をして帰宅し、自宅のリビングにて「いや〜今日もお見舞いされちまったよ〜」なんてふざけていたのである。
その数時間前。私は約束の地にいた。
そう、当然ながらそれはヨツサン杉大門通りである。
日曜日はサクサク食べられて最高だワン、整理券制ってたまんないニャンとか言いながら俺は「藻屑カニ最近多いな」なんて嘯きつつ漆黒スープの夢を見ていた。恐ろしいことにそれは、ただの暗闇かもしれない。
私はそれは上手に上手に上品5番を注文した。家元にはもはやサイパンコールを聞かれすらしない。それは過剰サービスに対する感謝である。感謝するぜ これまでの全てに。
こ、
これは!?!?!?
スープ漆黒すぎるだろ…「これは悪魔級だぞ!」と自信満々に出された丼を見つめてはその黒光りするスープに魂を持っていかれるようだ。
一口ずずっとやれば図太い醤油感、鶏油の香りが口腔内を刺激していく。当然ながらあまり好きではないカニカマはいち早く処理してしまう。
麺をずずっとやればああっ、しょっぱい、、、しょっぱいよ、、、とか言いながら悶えても啜る手の止まらなさよ。イきそうでイカないところギリギリを攻められ続けるこの感覚…てかスープ黒いよ!!
生姜の切れ端お宝とか久々に食べる味玉、とろけるチャーシューまで全て堪能した!
サクッと完食フィニッシュムーブ深々と会釈して退店!!
俺は余韻を楽しむつもりでいたが、なんとまぁこみ上げることのない感覚を不思議だな、とか思いながら京王線に乗っていた。
のである。
おかげで夜に目の前で食われた唐揚げが美味そうで仕方なかったのは内緒だ。