2017年3月28日(火)
贅沢な休日を過ごすには、早起きが何より欠かせない。
といってもだいたい夜中3時まで起きてるもんだから、起床は早くても9時くらいで。仕事以外で夜に酒を飲むこともすっかりなくなったし、スッキリ起きられる朝が続いている。ある意味これは俺の求めている本当の生活だ。
気持ち良い目覚めとともに、生活感というものもフレッシュにしようと俺は昨晩、洗濯機のタイマー予約をセットして寝た。洗剤、酵素系漂白剤、そして柔軟剤。完璧だ。起床し、白湯を飲み、部屋に干しっぱなしだった洗濯物をたたんだ。洗濯機を入れている納戸を開けた瞬間、柔軟剤の匂いがふんわりと漂い、洗濯物を干す時間が朝を新鮮なものにしてくれた。
はずだった。
蛇口のコックは固く閉められたまま
洗濯機はE1という光を灯したまま沈黙を決め込んでいたのであった。
…前の晩、固く誓ったことが3つある。
「明日はがんこに流されずとしおかに行く」
「新塩を食う前にデフォ塩を食う」
「ビールは頼まない」
守ってやるさ。俺はポン中から抜け出さなきゃならないんだ。
でもひとつくらいなら誓いを破ってもいいでしょう。
かみさま、慰めてよ。
そう、日陰の待ち列で青空を見上げて呟く俺は、2000円を機械にぶち込み、釣り銭が出ないように食券を買った。
550円のビールとおつまみ、そして辛味は俺の心を洗濯した。まず、俺の汚れた靴下と上着のシャツの汚れが落ちた。
辛味の上でメンマをローリングさせて大堪能してたら眼鏡の汚れも落ちた。
そして念願の塩到着。一口飲めばもはやなんの旨味かわからない複雑な旨味…
いまだかつてこんなにメンマにときめいたことがあっただろうか。いや、ない。
反語を使ってしまうほど、メンマに恋をする。どうやってこんな味にしているのか。
最近はそればかりが気になってしまう。
パンツの汚れが落ちてユニクロのパンツがカルバン・クラインに変貌した。
300円分のチャーシューは伊達じゃない。厚みも大きさも、その味も完璧だ。
黒いTシャツがポール・マッカートニーのサインが入ったウィングスの白Tシャツになるほどきれいになった。
そして麺をすすったら最後、もう口が止まらなくなり俺の肌がボロボロと剥がれ落ち、下から赤ちゃん肌が出てきたのである。
さらに麺も辛味ローリンローリン 回り続ける洗濯機。
感動のフィナーレには俺の煩悩も剥がれ落ち仏性が顕現し解脱完了!
堪能した!!
当然ながら何者かの力によってKKブチかましパリッとした新品の服を着てフィニッシュムーブ軽く会釈して退店。
これが…¥2,000の力だ…
もはやクリーニング屋は必要ない。
大事なのは、気持ちです。
そう、がんこに逃げ込まないという気持ちウッ…あ、頭が…太゛郎