2016年5月19日(木)
己の存在がただの紛い物な似非野郎に陥ってしまったらどうしよう、なんてよく考えることだと思います。 人から笑われずに生きること、この難しさと戦わずして栄光を掴んだ勝者ははたして存在しているのか。
何をやって生きるにも覚悟がいる。
その覚悟の重さが、人の顔にははっきりと現れる。ヘラヘラ生きている小生のようなものはもとより、何も考えていさそうな顔、考えていますよとかいいながら何も考えていない輩、考えることをやめてしまった人間、考えることを教わらなかったもしくは学べなかった人間。
幸せに生きられるのは、どの道を歩んだものなのか。
その答えは未だに掴めずにいる。
たとえばだ。生まれながらにして人生は半分決まっているんじゃないか、と思うことはある。
親から引き継ぐものとして遺伝子というものがあるが、環境、思想というものも如実に影響を受けるものだ。一筋縄ではいかないのが人生、という意見には小生も賛同する。
また、己のルーツを振り返ることも、人生においては何か記憶を呼び覚まされるような感覚を引き起こす。
親から子へ、親から孫へ。一子相伝で伝えられている事柄も、振り返ってみたら実は親の親が無数に存在し、自分のルーツすらわからなくなる。何てことは多分にあり得る。
時折ラーメン二郎のその物語を考察、とまではいかないが、いかなる道だったのだろう、と想像するし、この先どのように分派しつつも「三田の味」が残されていくのだろうか、と、夢想する。
想像もつかないほどの情報量としての物語を読み解く必要がある。そして人の人生を「情報」として扱うのはさもしい行為だ。
読み解くとすれば、「うちと三田以外は二郎じゃない」と語ったと言われる現ラーメン富士丸神谷本店の吉田店主のことを忘れてはならない。直系の二郎からは脱退し、インスパイア系とも一線を画したこの「マルジスタイル」のラーメンは、私が世界で最も好きな食べ物である。そんな富士丸も、幾つかの支店を出し、関西にはラーメン荘として飛び火し、ラーメン荘は海外にまで進出した。
なんと強靭なストーリーだろうか。
攻撃力No.1
うまさ世界一
北区赤羽レペゼン
荒くれ者のB BOYたちすら黙らすマルジのラーメン。
そう、ここから新たな物語がスタートしているのだ。
小生はそこからまた新たに生まれた新人店主の一杯をいただきに馳せ参じた。
お久しぶりです、メガネ助手さん、いや、今は店主。
あなたの作る一杯は…どっからどう見ても富士丸のそれ。
同行者のさいちょーさんの分と併せて2杯分のアブラ。神谷のものよりも幾分かあっさり目な醤油の味付け。
ほとんど小生が食ってた気がする。やっぱうめえんだよな。
そして、「白」
以前のものよりネギが細かくなり、じんわりとその香りが染み出している分…
圧倒的に美味くなった気がする。
完璧なワンセットじゃないか。
まずはヤサイをアブラで片付けていく。
アブラでコーティングした食物繊維を
先に摂取していくこのカ・イ・カ・ン。
やっぱり美味い。。。富士丸の味だ。
炙りに選んだ豚も炙り加減も申し分ない。なんかもう、この時点で涙が溢れかかっていた。
梶原が誇る世界の明宝「白」と「炙り」も完全なまでに受け継ぎ、ただの本店の紛い物にならないスペシャルな個性を発揮しまくっている!
なにこれほんと
最高だよキミぃ!!
嗚呼、
たまらないね!!
本店から送られてきた化け物のような麺を硬めに調教し、
本店よりもあっさりだが甘みと旨みのしっかり立ったスープに泳がせた…
完璧だ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!‼︎!!
嫌だと言っても愛して!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
やるさ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
筋が溶けてゼラチン質となったこの豚の美味さが神がかっていた。
「白」はもちろん
中盤から、卓上にいらっしゃるラー油を存分にぶっかける。
これがうまいのなんのってまー、たいへんですよ。
さらにラーメンの丼からも麺を引っ張りだし、セルフ白も食っちゃう。
うまそうな豚の脂身も選んでぶち込め。それが正義。
コショウではなく敢えて一味をとった。
基本的にミスチョイスはありえない。なんだって美味いのが富士丸の卓上調味料だ。
いやー、堪能したよね。
あっさりだが非常に美味い富士丸らしいスープは俺を完飲へ誘ったが、
ぐっとこらえて二人でシビれた足を叩いて立ち上がった。
コクがない、というわけでもない。ボディーは弱いがしっかりと味と香りがあるスープは貴重である。
フィニッシュムーブ店主に深々と店主に頭を下げて退店。
歴史には様々な事件が起こる。
平坦な道のりなど、歴史として残ることはない。
この店もそう。一体この先、どうなっていくのだろうか。
富士丸自体もこの先、どうなっていくのだろうか。
ラーメン二郎から一戦を画したあの日から、もうすでに茨の道なのかもしれない。
だからこそ強くなったこの一杯は、我々富士丸ファンのいつまでも楽しませてくれるのではないか、と、信じている。
小生から申し上げられることがあるとしたら、ただひとつ。
我々はその歴史を食うのみである。
また近いうちに行く。神谷に行ってからな。
今回同行してくださったさいちょーさん
押忍ごっつぁん!!!!!!!!!!!
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!