飽きてきた。この状況に。
とっくにお分かりだろう。自分の味にだ。
毎日毎日、自分が作ったものを食っている。しかもスープもだいたい毎回同じだ。ただただ「骨という産廃」を出さないように、エキスをとるものも決まっている。こんなものでインスピレーションが得られるわけがない。
欲しいものは諦めてる
持ってるものにも あきてきた
どうにもならんし
そんな歌詞が頭に流れてくる日々である。
とはいえだ。圧力鍋というのは本当に楽で。
鍋に具材をぶっ込んどけばなんとなくそれっぽいスープができる。面倒なのはまず最初のアク取りくらいで、こんなものはどんな工程にも存在する。
安い肉などを買ってくると、より臭いが強くなる。油断してはならない。俺は家元が昔の動画で「アクも出汁のうちとか言ってる人がいる!冗談じゃない!」と言っていたことを胸に留めているので、この辺はちゃんとやるようにしている。
自粛しながらも、食料を買いに行くことを控えるのは難しい。とはいえ、さすがに夕方のスーパーに行くのは気がひける。
吉祥寺は人だらけだ。あれは流石に過剰報道だが、あながち間違っていないとも思う。
俺は近場の八百屋を漁ることにした。昼間に生きる人間としては、昼に八百屋の軒先でモノを見ることがなかった。
肉だけではなく魚、野菜を。
今回はそういうバイブスになる前のブツだが、すでにお醤油の味に飽きた。完全に飽きた。
俺には北海道の血が流れており、そのスパイスの香りに抗うことはできない。スープカレーが流行ったのは大学に入ってから、なんてことはどうでもいい。
あるものは使え。野菜の旨みを活かしたスープを作ることに成功したのである。
こ、
こ、これは!?!?!?
ただただカレーラーメンというのも芸がない。俺は菊水の生麺を茹でて水で〆、エキストラバージンオリーブオイルで絡める、なんて乙なことを、ね。
丸ごと煮たニンジンと玉ねぎを浮かべれば、いつも肉ばかりだったスープも華やかになる。バジル散りばめて、なんてことはこの時点では思い浮かばなかったんだよなぁ。
ズルっとやれば嗚呼…美味え。旨すぎる。ベルのスープカレーの素にマサラとクミン足せば、飛んだ香りも戻ってくる。
ま、最終的にはスープ足して麺を丼にアレするんだけど。やっぱつけ麺よりはラーメンやな。
サクッと完食フィニッシュムーブ軽くお片付けして終了。
この後まだまだ肉との戦いが続くが、
創作力というところを意識していきたいと思う。
じゃなきゃキャプションも愚痴ばっかりだからな…