一分一秒の戦いが始まる
放課後の話だ。
それは断じてタイムアタックのことではない。タイムリミットのことである。
我々ジロリアン()は常日頃からラーメンを食うスピード感について自己認識を持っている。タイムアタックの話である。そもそも食事を食うのに関してスピードを競うのなぞ何事か、と思われがちだ。
ここに一定の見解を記しておく。
ラーメン屋は単価が安い。おまけに美味いラーメン屋は並ぶ。そうなると店の回転率を上げて行列をはけさせていかねばならないのは店側であり、我々としてもどうしたって1ロットでの処理分数が気になってくる。
参考タイムは省略するが、一番は目黒の7〜8分ってところだろう。と考えればタイムリミットは15分ほど。野猿と関内の系譜は席数の関係で余計に回転が早い。
そんな話をしたいわけではなかった。
早食いについては同調圧力になりかねないので強制はできない。我々プロぶった客がリードすれば良い話である。ただしかし、頑張って食ってる感が出ないのはやっぱりアレだ。食えないなら麺半分コールはするべきだと思うし、これが差別的かといえば先天的なものではないとも思うので、見識については深めていく必要がある。
そんなことよりも問題は終了宣告だよ、キミ。
不意に届く材料切れには勝てない。どれだけの人気を誇るか、それとも閉店時間に忠実で、日本の働き方改革をしっかりと実践してくれていることの現れか。
俺は走った。走って走ってギリギリのところを滑り込み、感謝のBeerをオーダーした。
チャーシュー頼んだらおつまみパワーアップでなんだか申し訳なさとAZMSの気持ちで心がいっぱいになった。
こ、
こ、、、これは!?!?!?
今日も最高のブツのお目見えだ。ラー油の具合がいつもと違う鮮やかさを放っている。
底から掘り返しては涙ぐむほどの美しさ。
ズルっとやれば嗚呼…美味すぎた…なんでブツだ。最近坦々麺の美味さがバク上がりしすぎてて教育によくないレベルな気がする。
そしてAJTMAZMS!!
玉子感あふれるブツ。これこそ花道の遺伝子だと思うと素敵じゃないか。ただしチューニングは違うと思う。
ちゃーしゅ乗せて食えばこれQOLブチ上がり案件確定。
ズルっとやれば嗚呼…お酢ごっつぁんの境地だ。
サクッと完食当然#完飲制倶楽部 ブチカマしフィニッシュムーブ深々と会釈して退店。
いつも通りの道を歩きながら俺、翌朝のランデブーに向けてコンディションを整えた。
味噌スタシーあふれる快感を俺は皆と共有したい。
それだけの話である。無駄に早食いする必要なし。