旅をする側から、日常を全うする立場へ戻る。
ごく普通のありふれた切り替えである。
年がら年中旅をしている人もいる。そして旅そのものが生活である人もいるだろう。俺はそういうものに何かしらの憧れのようなものを抱いていることは否定できない。じっとしてらんないタチである。
旅が日常になるとどうするのだろう。毎日毎日豪勢な食事を摂るとは思えないし、毎晩酒を飲んで(ビール2リットル以上から「飲む」と表現する)は肝腎が音をあげる。
ちなみに上記基準で言えば私の飲酒は週1回だ。
精神的には切り替わっているものの、なんだかやっぱり気分はここにあらずで決断もわりかし優柔不断。
これから旅だっつうのに朝どこでラーメン食おうか迷ってる時点で可也お察しであった。分の悪い賭けは嫌いじゃない。そもそも到着した時点で間に合わないと思うならおそらく別の選択肢も出てきていた。そもそも最初は三田か品川に行くつもりだった。
俺は圧勝した。圧勝したがどうも後ろに並んでいる若者たちが初めてだぜどうしようみたいな話をしていたので、私は最近一番疑問に思っていたことを聞いた。あなたたちはどこから情報を得ているのか、と。
答えは俺の想定していた望ましい回答3つとは全くかすりもせず、「食べログ」であった。
俺は、ずれた眼鏡をかけ直した。
こ、
こ、これは!?!?!?
下品スペシャルなんかマジでいつぶりだろうか。と思ってみればまだ2ヶ月は経っておらず。カニっぽい香りがプンプンすればだいぶ期待も高まってしまった。
そしてその期待は裏切られることのないものであった。
ズルっとやれば嗚呼…カニラーメンです!!どこまでもカニラーメン!スープは濃厚に煮詰まっている感じもありボディの強さも満足。
そしてサイパン…麺の固さだけはイマイチだった。茹で時間が長かったのか何かが変わったのか。
素人にはよくわからん違いだが、やわい。
直前にハイパー悪魔肉煮込みタイム前に取り上げられた悪魔肉はガッツリ系。
生玉子とよく合うぜ…ライス買ってこなかったことをマジで後悔。つかりも最高だぜ…これは柔目の麺じゃお相手にならないブツ。
カエシをレンゲ一杯なみなみに注げば嗚呼…俺やっぱ醤油を飲みに行ってる気がする。ってこれ毎回書いてるわな。
唐辛子ぶっかけて堪能した。
サクッと完食当然#完飲制倶楽部 ブチカマしフィニッシュムーブ女将に深々、相変わらず通る声でガハハと笑う若者に軽く、タバコ中の家元に軽く会釈して退店。
余裕で空港に到着。充電地蔵と化して一歩も動かず。
俺は好きな店の食べログの数字をチェックした。あながち間違ってない気がする。
勉強になった。