久々に土曜朝をゆっくり過ごした。
安心できる時間だった。
家で一人で朝を過ごすというのはこんなに清々しいものなのだろうか。などと自問自答することなく、私、ただただ「疲れた」というため息しか出てこなかった。
私の部屋は散らかり放題で。モノが多すぎることが人生の悩みの種というか、なんかもう「なんでこんなに服と本あるの」などと言われてもそれ、着てるのは一部だし読んだ本は2回と読まないしなんだかもう嗚呼これが結婚できねえ理由か?違うな。フラれる理由としてはあるかもしれないけど出会いが成就すらしてないのだからアレなものだ。
など、と、自問自答はした。
この日は私のバンド『煙景寺』のライブだったのである。
というわけで朝から弦を張り替えたり接点を金属磨きでゴリゴリにピカピカに磨いたり、オケの最終ミックスをしたりなんだりしたらゆっくり昼飯食いにがんこ、なんて言ってられない時間になってしまったのであった。
俺に与えられた選択肢は…だが俺は油脂分でお腹を痛くするのだけは怖かったのだ。
そんな状態でも食券機の前に立って仕舞えばパブロフの犬の如き反射で大盛りの食券を押す。俺、こんな人生もうやめたいんだけど。
こ、これは!?!?!?
思えばここの店で大盛りを頼んだのは初めてだっただろうか。銀のお盆と洗面器をお目にかかったのは初めてだった。大盛りだとこれになるのね。
スープひと口やって嗚呼、、、そうだよこれが永福の味さ。ちょい薄いけど。
ズルっとやれば嗚呼…染み渡る。なんというか、リラクゼーション効果のある、おばあちゃんちの畳のような感覚ってまさしくこれ。
生玉子つけたら完全に薄かった。ラー油ぶっかけてアレしたら整った。
こういうスープがいいのだな。ライブ前の願掛けが決まったようなもんだ。
サクッと完食軽く会釈して退店。
初ライブに向けて池袋へ歩いてるともう、ガチガチに緊張してもうアレだった。何年ぶりのバンドでのライブか…
というわけで続く。