北海道はもはや秋であった。
最高に涼しいのである。
私は汗をかいていた。ラーメン二郎という食い物との格闘は文字通りの格闘であり、男の血と汗と涙の物語なのだ。
だから私は血も流したし涙も流したし物語も紡いでいるのである。
そうなると、汗をかくのも当たり前だ。
外に出るとまあ、涼しい。当然ながらカレー粉のカプサイシンによって身体はガン冷えである。キンキンに締まった俺の身体。そういえばなんで熱い場合には「チンチン」というのだろうか。「熱い」といえば「チンチン」はなんとなく納得できる論理だが、なぜそれにしてもチンチンなのだろうか。調べてみれば愛知の方言らしいが、そんなん知らんわ。てか俺もどこで覚えた。熱いといえばチンチン。
そんなわけだ。私は冷えた身体を温めようと早歩きで札幌を南下した。大通りを通過してすすきのに差し掛かる。いかがわしい街のネオンも太陽の光を浴びてしまえばなんとやらだ。
おお、汗をかいている。生きていることを実感するぜ。
とかなんとか言ってたのは一匹狼の俺。すみかに到着しては「麺半分で150円返ってくるの、お得だなぁ。」などと言いながら半ライスとニンニクもつけていたのである。
そういや去年もケンちゃんと食ったあとにソロ連食したな。そういう運命か。
多分去年の今頃も「おっとくー!」とか言ってたと思う。
こ、これは!?!?!?
久方ぶりの豚汁ラーメン!!親の顔と旧来の店内装飾を忘れてもこのフェイスと丼だけは忘れらんねえ。
ミソスープをずずっとやって美味え!ズルっとやれば嗚呼…美味い。残った麺を見て私はこの物語、こんなにあっけなく終わってしまうものなのだろうかと嘆き散らした。ゴリっと若干太めに見える麺、最高じゃねえか。
しかしながら前日の千寿を超えられなかったな。俺の中でまた順位が逆転した。
ニンニクぶっ込んでブーストすればもはや二郎を食ったことなど忘れるものよ。
サクッと完食お会計して退店。
その後シーシャ屋で開店待ちしていたら、遅刻してきて「娘と遊んでたら遅れちゃって」なんて可愛いことを言う店主。ここもまた俺の巣の一つだなぁ。
自宅に帰って大トロ食ってさあ明日はライジングだ
なんて思ってたら事件起きて俺は正気じゃいられなくなった