ホールコンサートで立つタイミングがわからない
空気を読むという感覚が適当に備わってしまった人生を恨んでいる。
私は(山下達郎以外の)コンサートでは口パクでシンガロングしたいし、握りこぶしをあげて声援をあげたいタイプの人間だ。
ギターウルフ、イースタンユースあたりのライブには私と同行しないことをお勧めする。あと渋さ知らズ。絶対に泣いちゃうから横にいないで欲しい。
それくらい私は音楽鑑賞をエモーショナルなシーンとしてとらえ、音楽は私の人生を彩るという役目を強いられている。
だが、どうだろうか…
私は気が弱い。ホールクラスのライブで座席に座らせられて仕舞えば私はたちまち膝に漬物石が載せられ、上半身だけでグルーヴにノる。そう、人に言わせればうざったいくらいにだ。
自ら立ち上がる事だけは許されないと思うのに、女の子二人組がガバッと「キャー!!」とか言いながら立ち上がった瞬間には何故、周りの連中のほぼ全員がスタンダップするんだろうか。
お前ら立ちたいんだろほんとは!!
俺を同調圧力で抑え込むんじゃねえ!!
つくづくこの日本人的性格として生まれたことを悔やむ。情けない。
などと思いながら私はこの金曜、ceroのライブで思う存分立って踊った。なぜかと言うとそれは「最高だった」のほかに「座ったままだと俺ニンニク臭いんじゃないか」と思ったからだ。
半休確保で向かった先は当然ながら約束の地。
私は平成最後に大敗北を喫した。それは己のポテンシャルとコンディションを読み間違えていた結果であり、二郎系を食い始めて早7年目でも「こんなクソみたいな失態を犯すのか」と、トラウマを抱えながらも大阪でバカみたいにラーメンを食ってなんとか自信を取り戻した。
しかしながら私は学んだし尊さを得ようとした。私は助手さんにお願いした。
「普通の大でお願いします」と。
返答はこうだ。
「そういうのはできません」と。
1時間後に私は入店した。店主に「今日は優しくしてください」と。
店主の一言は音速を超えた。
「嫌です」と。
こ、
こ、
こ、これは!?!?!?
このブツを「今日のは大したことないぞ」とか言ってるの、
もういじめだとしか思えないよ…アブラでヤサイを食えばうーむ、やっぱり個性だなぁ。
ブタを退けて天地を返せ…ば、重くない…前回のブツで鍛えた箸さばきであれば難なく回ってしまった。
なるほど、、、矢張り店主、貴方は築城の天才のようだ。
ズルっと一口やればうんめええええええええ!
世界一美味いラーメン二郎で決定です!!
お醤油効き()つつもお野菜の香るスープマジ美味いな。。。15時過ぎだっつうのに乳化度合いも割と控えめだ。調整がうまくいった証拠か。
ただしブタさん。
お前らはどうしてこんな姿で来ちまったんだい。
厚すぎじゃないか、、、2日連続で噛みごたえありすぎ。そういう運命なんだろうなと思うことにした。
生玉子に噂の塩生姜酢ぶっこんで「これアブラぶっこんで混ぜればマヨネーズになる」とか言うくらい余裕はあった。世界一生玉子が合うラーメン二郎だと思う。
最後は結局腹パンになりながらも唐辛子ぶっかけて堪能した!
大満足完食フィニッシュムーブ深々と会釈して退店!!
俺は恐れていた。ここのラーメンを。
だから普通の大、などといってしまったわけだが、結局この満足感を生み出したのは双方合意の愛情であり、「ありのままでいいんだよ」と言ってもらえることの尊さ。
噛み締めたな。
でも「この後ライブに行きます」と言った時に限ってニンニクめっちゃ増やされるのだけはちょっと…
これも愛だな。