話半分に聞いておけ
などとはよく言ったものである。話を半分にして聞いておけ。
言葉を半分におるなんてことはなかなか叶わず、「できる+ない」で「できない」であるわけだから、言葉の意味も変わってしまうことだ。そして厳密に言うと、話を半分に取ることはできない。
そもそも事実でない方を確保してしまったらどうなるのだろう。
「毎朝同じ車両にいる、とある男性は月曜朝にはジャンプを読み木曜朝にはマガジンを読んでいる」という例文は
「毎朝同じ車両にいる、とある男性は月曜朝には」と以下略なのだ。
書いていてわけがわからなくなった。こんなことだからオチのない人間だとディスられるのである。
-暗転して翌日-
熾烈な町中華vsやきとん飲み会が行われ、翌日昼まで二日酔いで動けねえと嘆きのLINEが来ていたのには流石に笑った。先輩たちよくやるなぁ、なんて思いながら私もかなりのエネルギー不足を感じていた。
酒飲むと疲れるよりもエネルギーが足りなくなる感覚。酒で得られるエネルギーってねえんだな、なんて定かではないことをさも真理のように語りたくなる悪い癖がstrikes againした夜。遠出して上野毛に行くには、もしくは仙川に行って帰りを歩いて済ませるにはなんだかちょっと、今日はなんだか、遠い君の声が聞こえるような気がするなどと歌うしかなかった。
遠くて近い。話は半分に聞いてみれば「遠く」「近い」である。家からは遠い、職場からは近い。
そんなとこまで私はとりあえず秋葉原から歩いてみたんである。その褒美くらい、いいだろが。私は仕事をしすぎで疲れたのだ。
己の身体を起こすのは、適度な運動である。
そう当然ながら胃袋、お前も運動してもらうぞ。
入店して見ればまあ当然空席あり。いつもこの感じだわな、この店。イケメン店主の作るラーメ…ではなく、助手さんが作ってイケメン店主は奥にいた時間帯であった。まあそんなことどうでもいい。ブレの範疇。
辛ネギに入った豚の切れ端をつまみながら待った。ヤサイコールしてみたら多いなー、ってのが一目見てわかった。
こ、これは!?!?!?
に、ニンニク多いよ…
ブタさんがコンニチワーせずおんもに出ないと寂しく見えるがこの辺は富士丸譲りか。ブタもヤサイであっためちまった方がいいしな、なんてたしかに思う。
粒子の細かいアブラでヤサイを…うーん、美味い。美味いけどアブラもっと欲しいな…おかわりコール()すればよかったと思うも後の祭りだ。
天地返して麺ずるっとやるも…ん?麺細くね??こんなに細かったか!?なんかウェイビーさが足りないような…と思ってカメラロールを見てみれば大して変わっていない。
美味いが…これやっぱ富士丸の類似品なんかじゃなくて「ラーメン荘」なんだなと思わされる甘生姜系()だなと。脂も少ないし、こないだ下新庄で食ったブツとたしかに似ている。もう富士丸っぽいとは思えないな。
ブタさんはデカ目でみっしりとしたブツ…の写真を撮り忘れたのはご愛嬌。かわりにネギをご堪能ください。むしろ辛くないネギを底に全部沈めてから食いてえわ。
サクッと完食フィニッシュムーブ軽く会釈して退店!!
帰りも水道橋まで歩いてから総武線ライドオン。リビングでニンニク臭いとディスられるのはいつも通りだ。
なんというかまあ、話半分に聞いてくれ。
俺、夜ラーメン禁止とか無理だ。