サブカルチャーの聖人
そう聞くと、だいたいみうらじゅんさんやいとうせいこうさんなんかの名前が思いつく。彼らは発信者であり、私たちは彼らから学ぶことが多い。今更『見仏記』なんか読んでる私は完全に受信者であり、ナーニがサブカルだ!とか言われる人生、サブカルチャーとはあくまでサブのカルチャーであり、私たちはなんというか…
「自分で「ジロリアン」を名乗る人」
並みに恥ずかしい人生を送っていることは間違いない。
サブカル聖人…そう呼ばれる人たちは、そう、彼らは冗談でも自分ではそう名乗らないだろう。
そんな中、自分でそれを名乗っちゃう友人がいて。
聞くたびに恥ずかしいなぁとか思いつつも調子に乗らせると「僕はサブカル偏差値65超えですから」とか鼻毛を出していつも言う。
僕は自分の鼻毛に気づかずにヤツの鼻毛を笑っている。
そんな彼が招待してくれたのは、池尻JCTほど近くの「ヘルハウス」であった。センター試験で若者たちが緊張感あふれる駒場キャンパスで試験を受けている中、緩みきった連中の集まる曰く付きのこの物件に入ればすでにキンミヤジャスミン割りをキメたサブカル聖人が我が物顔でソファーを占領しており、広告代理店の男、ちょっと前まで無職だった男が渋さ知らズを聞いて涙を流していた。
俺はその光景を見て「こいつらまだ20代なのに…」とか嘆いて涙が止まらなかった。ちなみに俺も正午を回る前に氷結を飲み始めた。
悲しくも楽しすぎる日曜の昼下がりであった。
行き先は当然ながら山手通りを下った約束の地である。
馬鹿みたいに30人近く並んだこの行列で我々はああだこうだ言いながら待っていれば、ちょうどよく4人入れるロットになったのはサブカル聖人の計算の賜物であった。
こ、
こ、
これは!?!?!?
明らかになんかもう「ええい」という感じでブチカマされたコラコラ…
それは我々の期待に完全に応えていただけるブツであった。
ダブルにしたブツは最早ダブルなのかなんなのか、そもそもブタなのかなんなのかもわからないくらいの散らばり具合で完璧。
麺すすってみれば嗚呼!!今日のブツマジでアタリだ…アタリティーンエイジライオットだ…
アックショーーーーーーーーーン!!
破壊力抜群のブツに我々はブチ上がり、ヘルハウスを出る前に聴いていた「爆勝宣言」の橋本チャントが脳内を木霊する。アレックエンパイアまでが橋本コールをブチカマしている。味の濃さ、油膜、目黒らしい麺のゴリっと感…どこまでも我々を満足させるものであった。
最後はコショウぶっかけて堪能した!
サクッと完食当然KKは回避しフィニッシュムーブ軽くウィンクして退店!!
「今日のは醤油が立ってましたな!」とか言うサブカル聖人の鼻毛を抜き去りたくなる感情を抑えながら中目黒まで歩き、渋谷でカイオーガを狩りまくって帰宅。
又寝てしまいましたブチカマしたのちいつもの週末を送っている俺
こんな平穏な日々がどれだけ続くだろうか。
そんなことを考えたりしながらも私は今日もラーメンを食うしかなかったのである。
オチは特になし