前の週にアホほど楽しい飲み会があれば、その夜の続きが知りたくなることは当たり前のことで。食の趣味が合う・合わないは人付き合いで1番大事なことかもしれないと思わざるを得ない。
インスタで拡散できる情報の行き先・対象というのは、視覚を通じた好奇心だ。香りは当然伝わらず、味も伝わることはない。ただ、視覚を通じたインスピレーションを俺は刺激し続けたいし、なにより「こんなに安くてうまいものを食っているんだ」と自慢したいものである。
なにも高いメシを食っているわけではない。
そういう刺激を求めている人と繋がることのできるこの関係性に、俺は感謝している。
人に感謝することが増えた。私は感謝の正拳突き1万回の代わりに世界一うまいスーパードライへの誘導を試みた。
だが、来た客人は完全に前日を引きずっていた。その前日は俺の同級生と呑んでいたようだが、朝まで飲むつもりが同級生だけササッと帰ってしまったらしい。新婚って、いいものだよね。俺はその事実すらも嬉しいことだと思う。
もう1人来た大食らいの男もウキウキを止めることなく、塩ラーメン食いたい塩ラーメン食いたい、とか言いながら俺よりも一本先に到着していた。
土曜の早稲田通りは、本当に賑やかだった。
待ち時間1時間半。ハイパー洗い物タイムもなんのその。
俺はビールとおつまみに舌鼓を打ちながら、己の鼓動を刻むことを選択した。
こ、
これは!?!?!?
塩を選択したのはとても久しぶりだ。
そして、新塩を選んだのは一年半ぶりかもしれない。
油の音が恋しくはなるものの、目の前に広がるチャーシューの絨毯にメンマの山は俺の食欲の顕れである。表面に顕現した膜が、確かな旨味を約束してくれた。
絨毯をめくってズルッとやれば嗚呼、何という香りだろう…だがしかし、矢張り追いがけのアレが欲しくなる。お手間とはわかっていても俺は丼を戻してしまった。
沁みた。
横に座った大食らいがブツブツ煩くなることすらも旨味と感じてしまう。
メンマと、残しておいたおつまみのチャーシューを纏めて食えば心に溜まった膿すらも感謝の対象だ。
辛味はぶっかけずに皿に置いたまま堪能した。濃さ大丈夫だった?とか聞かれることすら気付かぬまま、堪能していた。
当然ながらKKブチカマしフィニッシュムーブ深々と会釈して退店!!
その後は某漫画連載再開の雑誌を購入してはちグラムにイン!
夜は仕込みを手伝ったビールを堪能してヘロヘロで吉祥寺帰還。
予期せぬ5連休のスタートを俺はまだ、感じ取っていなかったのである。
秋の始まりを駆け抜けたな。